共和党、獲得票増加も、重要選挙区では空振り
By Stephen Dinan – The Washington Times – Thursday, November 24, 2022
下院の全435選挙区を合計すると、共和党が民主党を約350万票リードしており、アナリストによると、有権者が共和党を支持したことは明らかだが、圧倒的な差ではない。
カリフォルニア州を中心に、まだ集計中の票もあり、民主党が差を縮めることは間違いない。それでも、最終的には共和党が3ポイントほどリードすることになるだろうと分析している。
通常の年であれば、共和党はこれで約25議席を獲得し、230議席となり、安定多数確保というところだ。しかし、222議席にとどまり、約10議席の純増にとどまる見込みだ。
これは、共和党が今年の選挙戦に失敗したことを明確に示しており、なぜうまくいかなかったのか、その答えを探している。
その結果、必要でない所で票を集めていたというのが、新たなコンセンサスとなっている。
クック・ポリティカル・リポートの創設者で、長年アナリストを務めるチャーリー・クック氏は選挙後の寄稿で、「簡単に言えば、共和党は必要な票を集めたが、それは最も必要とされる場所ではなかった。明らかに何かが、あるいは誰かが介入し、重要な場所で選挙結果に影響を及ぼした」と指摘した。
民主党は、サンフランシスコのような都市部の選挙区で、90%を超える得票率で勝利しており、何年も前から同様の問題に直面してきた。
今、共和党は、7選挙区中6選挙区で勝利したアラバマ州などで同じ結果に直面している。これらの選挙区で最も健闘した民主党でも、得票率の差は37ポイントもあった。
一方、民主党は今年、2020年の国勢調査後の区割り変更で有利になった州で、票を分散させるというギャンブルを行った。
それが功を奏した。共和党の活動員で、トランプ政権で立法補佐官を務めたマイケル・マッケナ氏は、バージニア、メリーランド、ネバダ州で民主党は、共和党がわずかに有利だった議席を確保したという。
マッケンナ氏は「これは一連の区割りの中の最初の選挙だ。私の推測では、2年後に彼らはこれを後悔することになるだろう」と述べた。
同氏は、多くの共和党の初当選候補者が民主党が保有する議席の獲得に迫り、その中には2年後に再出馬し、より良い結果を出す可能性がある候補もいると述べた。
アナリストによると、共和党は黒人やヒスパニック系有権者の支持率を向上させたが、その多くは結果にあまり影響を及ぼさない選挙区だった。
一方、民主党は、大学教育を受けた未婚女性の支持率が向上し、そうでなければ逆転されていたかもしれない郊外の選挙区を維持するのに役立った。
マッケナ氏は、この傾向からすれば、むしろ共和党の方がましだと言う。
「このことは、われわれが国家的な再編成の真っただ中にいることを物語っており、それは共和党に有利に働くだろう」
24日朝の時点で、共和党は下院選で5392万4000票を集めている。選挙データサイトTheGreenPapers.comが報告した集計によると、民主党は5043万6千票だった。
共和党にとっては、前回の中間選挙の年である2018年よりも300万票多く獲得したことになる。一方、民主党は2018年の6070万票を1030万票下回っている。
2018年の選挙では、民主党が下院で235-199票の大差で勝利した。
2016年の下院選挙では、共和党が民主党に対して1.2ポイントという僅差で優位に立った。その結果、241対193で共和党に軍配が上がった。
今年の上院選では、共和党と民主党はほぼ同等の票を獲得している。24日の時点で、共和党は3919万6000票、民主党は3924万7000票となっている。
上院選は、毎回の選挙で議席の3分の1、つまり州の3分の2でしか投票が行われないため、基準としてはあまり意味がない。
下上両院の選挙で共和党が投入した予算は少なかった。一票あたりの支出は民主党より少なかった。
TheGreenPapersの集計によると、共和党は両院の選挙に合計11億9000万ドルを使い、一票あたり12.66ドルになる。民主党は14億9000万ドルを使い、1票あたり16.56ドル。共和党よりも1票あたりおよそ30%多い。
民主党のデータサイエンティストであるデービッド・ショー氏は、ニスカネン・センターのポッドキャスト「サイエンス・オブ・ポリティクス」で、激戦区では民主党が「有利に進めた」と語っている。民主党の候補者に対する投票率は、激戦でない選挙区よりも2%ポイントほど高かった。
ショー氏は「赤い波が押し寄せたのは重要な場所以外だったようだ」と述べた。
ルイジアナ州でJMCアナリティクス・アンド・ポーリングを経営するアナリスト、ジョン・クービヨン氏は、最終的な差は2%ポイント程度に近く、共和党がリードするとの見方を示した。
これは、世論調査会社にとってはうれしい情報だ。世論調査の予測とほぼ一致するからだ。クービヨン氏によると、地元の下院選挙で共和党と民主党のどちらに投票するつもりかを有権者に尋ねる「ジェネリックバロット」調査の最終的な平均値は約2%ポイントだったという。
この数字の下で、さまざまな場所でさまざまな選挙が繰り広げられた。フロリダ州は共和党の勢いが強く、ミシガン州とペンシルベニア州は民主党の牙城だった。
アリゾナ州では、共和党は知事職を失い、上院の議席を獲得できなかったものの、下院の議席を二つ獲得した。ネバダ州では共和党が知事職を獲得したが、民主党の下院議員で弱いとされていた3人に勝つことはできなかった。
クービヨン氏は、共和党は2020年にバイデン大統領が50%から55%の票を集めた議席を獲得する必要があったと述べた。
これらの議席は、前回、バイデン氏を支持したが、説得次第で転換し得る「トランザクショナル・バイデン・ボーター」に支配されている。クービヨン氏によれば、彼らは昨年、共和党のグレン・ヤンキン知事がバージニア州の知事職を獲得するのを助けたが、共和党は今回、多くを説得することができなかったという。
「バイデンが50-55%の範囲にあった議席は、ほとんどひっくり返らなかった」