中国が台湾周辺で軍事演習、米の支援を非難
By Mike Glenn – The Washington Times – Sunday, December 25, 2022
中国は25日、台湾周辺で海・空軍の演習を開始した。中国政府当局者はその前日、領有を主張する台湾へ追加の軍事支援を認めた米国の8580億ドルの国防法案をめぐって、バイデン政権を非難していた。
中国は、米国が台湾と共謀して「挑発をエスカレート」させたことが空・海軍訓練の引き金となり、緊張が高まったと非難した。
人民解放軍東部戦区の報道官、施毅・陸軍上級大佐は25日、「人民解放軍東部戦区の部隊は、国家主権と領土保全を断固として守るために、あらゆる必要な措置を取る」と述べた。
施氏は、北京が取っている行動は、米国と台湾の行動に対する「確固たる反応」であると指摘。台湾は、ワシントンと結託して行動していると主張した。
台湾政府当局者は、今回の訓練は、北京が台湾の人々を威嚇しようとする一方で、地域の平和への希望を破壊していることを示したと述べた。
ロイター通信によると、台湾国防部は、中国の行動は「武力で意見の相違を解決し、地域の平和と安定を破壊するという中国のメンタリティーを再び浮き彫りにした」と述べた。
中国政府当局者は今週、台湾の主権の問題は中国の内政問題だと述べた。軍の報道官は、米国はこの問題に介入する権利を持っていないと述べた。
中国軍報道官の譚可飛上級大佐は声明で、「米国は常に、一つの中国の原則を空洞化し、歪めてきた。頻繁に台湾に武器を供与し、台湾との軍事的関係を強化し、中国の主権を損なう台湾関連の行為をでっち上げてきた」と述べた。
「これらの動きは、台湾海峡の平和と安定を著しく損ない、中米対立のリスクを高めるだけだ」
2022年8月にナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問した際、中国は抗議し、直後に台湾周辺での軍事演習を命じた。バイデン政権関係者は、政府機関のトップの訪台はペロシ氏が初めではないと指摘した。
ホワイトハウスは、北京がこの訪問をきっかけに危機を作り出したと非難している。
コリン・カール国防次官(政策担当)はペロシ氏の訪問直後、ペンタゴンでの記者会見で「この訪問によって、米政府の対台湾・対中政策が変わることはまったくない。われわれは引き続き『一つの中国』政策をとっており、(中華人民共和国)であろうと台湾であろうと、現状を一方的に変えることには反対だ」と述べた。
「つまり、中国の反応はまったく不要なものだったのだ」とカール氏は語った。