メキシコでの誘拐事件で 国境問題への懸念が再燃

(2023年3月12日)

先週メキシコで誘拐されたアメリカ人女性が、2023年3月7日火曜日、メキシコのマタモロス郊外のEjido Longorenoで生存が確認された後、救急車の中に座っている。メキシコで誘拐されたアメリカ人4人のうち、カルテルの銃撃戦に巻き込まれる様子がビデオに収められていた2人が遺体で発見されたと、当局が火曜日に発表した。 生き残った2人のアメリカ人(1人は負傷)は、メキシコの救急車とSUVの車列で、テキサス州ブラウンズビル近くの国境まで運ばれた。(AP写真)

By David R. Sands and Jeff Mordock – The Washington Times – Tuesday, March 7, 2023

 メキシコ国境の町で3日に地元カルテルによって誘拐される様子が迫真の映像で捉えられた4人の米国市民のうち、2人が死亡し、残り2人は生存しているのが発見された。当局が7日、発表した。

 生存している2人の米国人(うち1人は負傷)は、メキシコ軍の軍用車ハンビーと州兵のトラックに護衛された車列でテキサス州ブラウンズビル近くの国境まで急ぎ搬送された後、米国に帰国した。国務省報道官は、バイデン政権は、死亡した2人の米国人(後にジンデル・ブラウンさんとシャヒード・ウッダードさんと判明)の遺体を米国に送還するために努力していると述べた。

 親族によると、エリック・ジェームズ・ウイリアムズさんは生存しており、7日に治療を受けた。もう一人の生存者であるラテイビア(テイ)・バージェスさんは無傷だった。

 この事件は、メキシコ国境の警備のあり方について新たな懸念を呼び起こし、バイデン大統領はワシントンの共和議員から危機への対応が不十分であるとの批判に再びさらされることになった。米国としばしば険悪な関係にある左派のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール・メキシコ大統領は、この殺害を非難したが、誘拐事件について国境を越えた米国でメディアが大きく報道していることも批判した。

 4人の米国人は、その1人が美容整形手術を受けるために3日にメキシコに入国したが、彼らを乗せた白いミニバンは、テキサス州ブラウンズビルから国境を越えたところにあるタマウリパス州マタモロスの路上で、対立するギャング同士の銃撃戦に巻き込まれたとみられる。この衝突により33歳のメキシコ人女性も死亡したと、ケン・サラザール駐メキシコ米大使は6日の声明で発表した。

 タマウリパス州のアメリコ・ビジャレアル知事は7日、記者団に4人はメキシコ湾岸近くの農村の木造小屋で発見され、逮捕された男に監視されていたと語った。ビジャレアル氏は、誘拐された米国人は犯人らによってたびたび移動させられており、「混乱を生じさせ、救出の取り組みを妨げるため」に、ある時には診療所に連れて行かれたと述べた。

 ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官が7日、犠牲者の家族や友人に哀悼の意を表したが、プライバシーに配慮し、それ以上の発言は避けた。また、国務省が米国人に対し、誘拐が発生した地域についての渡航警戒レベルを最高の「レベル4」(渡航禁止)にしたことを明らかにした。

 「メキシコへの渡航を考える米国人が、国務省の警告をしっかり心に留めることを確実にするつもりだ」とジャンピエール氏は述べた。「この地域は、先ほど述べたようにレベル4なので、本当に注意する必要がある」

 しかし、国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は、「この事件の結果として、政策変更や方向性」について議論するのは「時期尚早」だと注意を促し、「われわれはまだ、メキシコ政府関係者から追加の情報を収集しているところ」だと述べた。

 ビジャレアル氏は、この事件に関する追加情報を提供しなかったが、米国当局は直ちに、メキシコの強力な犯罪組織による暴力と殺戮(さつりく)に狙いを定めた。

 「カルテルは米国人の死に責任を負っている」とメリック・ガーランド司法長官は声明で述べた。「麻薬取締局(DEA)と連邦捜査局(FBI)は、カルテルの指導者と彼らが依存するネットワーク全体を解体させ、最終的に訴追するためにあらゆる手段を講じる」

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