米インド太平洋軍司令官「中国の台湾侵攻は失敗する」
By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, July 19, 2023
中国による台湾攻撃の脅威が増す中、米インド太平洋軍のジョン・アキリーノ司令官は18日、米軍は中国による台湾への軍事侵攻を阻止する自信があると述べた。
台湾有事阻止の任務に当たるアキリーノ氏はまた、安全保障に関する会議で、現時点では台湾海峡で戦争が勃発した際に必要なすべての軍備がそろっているわけではないとも語った。
中国の台湾侵攻については「とはいえ、現在われわれが保持するもので、彼らの試みは失敗させられるだろう」と自信を示した。
海軍大将のアキリーノ氏は、米コロラド州アスペンで開催された安全保障フォーラムで、中国の台湾侵攻の時期について質問を受けた。中国は台湾を領土の一部と主張している。
アキリーノ氏は、中国の習近平国家主席はすでに2027年までに台湾侵攻の準備をするよう軍に指示していると指摘。
「だが、それを言ったのは習氏であり、われわれではない。私の任務はその紛争を防ぐことだ。われわれは日々そのために活動している」と語った。
もし中国が2027年を目標としているのなら、米軍は紛争に備えておく必要があり、台湾と周辺諸国と連携も強化していると述べた。
アキリーノ氏は、この地域の軍事力強化に必要な多くの物資の調達を緊急要請しており、国防総省高官らの支持を受けていると述べた。
「彼らは中国の脅威に対応するための戦略ベースの予算について意見が一致している」
何が中国による台湾侵攻の引き金となるかという質問には、いくつかの「レッドライン(譲れない一線)」があり、その一つは台湾による公式の独立宣言だろうと答えた。
台湾は民主的に統治された島であり、1949年、国民党と共産党の内戦中、大陸と決別した。台湾には、統一推進派の国民党と、現与党で独立推進派の民進党の二つの主要政党がある。
米国の台湾への武器売却は約19億ドルだが、その多くは引き渡しが遅れており、議会で懸念の声が上がっている。アキリーノ氏は、その大半は新型のF16戦闘機の購入に関するものだと述べた。
太平洋の米軍は、優位に立てるよう兵力を強化しており、同盟国やパートナーに共同作戦に参加するよう働き掛けている。
自衛隊を台湾防衛に参加させるかどうかについて日本政府は公式に表明していない。オーストラリア政府もまた米国主導の台湾防衛への関与について態度を明確にしていない。