新型コロナ、研究所由来説が浮上 米豪チームが分析

(2024年3月17日)

2021年2月3日、中国湖北省の武漢で、世界保健機関(WHO)チームの訪問を終えた武漢ウイルス学研究所内のP4研究室の様子。下院は2023年3月10日(金)、COVID-19の起源に関する米国情報機関の機密指定を解除することを全会一致で決定した。機密扱い解除の命令は、中国の武漢ウイルス学研究所に関連する情報に焦点を当てたもので、そこで行われた研究と、2020年3月にWHOがパンデミック宣言を行ったCOVID-19の発生との「潜在的な関連性」を挙げている。(AP Photo/Ng Han Guan, File)

By Staff – The Washington Times – Friday, March 15, 2024

 新型コロナウイルスの発生源は実験室からの流出であるとする説は、これまで陰謀説として否定されてきたが、最新の研究で、有力な説として浮上した。

 オーストラリアとアリゾナ州の研究チームは、この種のものとしては最も包括的と評価されているリスク分析ツールを使用し、新型コロナウイルスが「自然ではない」起源から発生したのか「自然な」起源から発生したのかを評価した。英紙デイリー・メール紙が報じた。

 この分析では、ウイルスが持つ特徴を11の基準に照らして比較し、ウイルスの希少性、パンデミック(大流行)の発生時期、感染者数、感染拡大率、ウイルスが引き起こす可能性のある普通では見られない症状などさまざまな要素に焦点を当てた。

 分析のため、それぞれの基準に点数をつけた。50%以下であればパンデミックが自然に発生したことを意味し、50%以上であれば自然発生でないことを意味する。

 分析の結果、新型コロナのスコアは68%となった。

 この研究結果は、新型コロナの正確な起源を特定するものではない。だが、動物から人への感染に焦点を当てた従来の考え方に疑問を投げかけるものである。自然発生説では、動物の宿主を特定するなどの確かな証拠が挙げられていない。

 ニューサウスウェールズ大学のグローバル・バイオセキュリティー教授で、この研究報告の共同執筆者レイナ・マッキンタイア氏は、この評価結果が持つ意味についてデイリー・メールに次のように述べている。

 「重要なのは、新型コロナが実験室由来である可能性は小さくはなく、陰謀論として片付けることはできないということだ」

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