トランプ氏の最初の100日間

(2025年5月4日)

ドナルド・トランプの大統領2期目 イラスト:Linas Garsys / The Washington Times

By Editorial Board – The Washington Times – Tuesday, April 29, 2025

 歴史家たちは、ドナルド・トランプ氏の最初の100日間を、現代の他の大統領たちの業績と比較するのに苦労するだろう。最も偏った民主党の賛美者でさえ、45代目および47代目の大統領が、46代目のジョセフ・R・バイデン氏と違って、活力に満ちた人物であることを認めざるを得ない。バイデン氏は、しばしば午前10時に業務終了を宣言して、1日の仕事を終えることを示唆するような活力に乏しい人物であった。

 トランプ氏の公的なスケジュールはしばしば夜遅くまで続き、メディアは一日中同行して質問を投げ掛けることが多い。この徹底的な透明性には、彼が大統領令に署名する様子をライブで公開することも含まれており、これまでに139件の署名が行われている。このペースを維持すれば、任期中に年間平均307件の大統領令を発令した記録保持者であるフランクリン・D・ルーズベルトを超える可能性がある。

 カリフォルニア大学サンタバーバラ校の「米大統領プロジェクト」は、大統領が最初の100日間に発令した命令、覚書、重要な宣言を追跡しているが、トランプ氏はすでにフランクリン・D・ルーズベルトが1933年に達成した記録を上回っている。

 ニューディール政策の生みの親であるルーズベルトが連邦政府を肥大化させるために議会に3カ月間の特別会期を設けさせたのに対し、トランプ氏はその初期の政治的資本を使って逆のことを行ってきた。CNNの集計によれば、トランプ氏は連邦職員12万1000人、つまり約5%を解雇した。

 相対的に少数な解雇された連邦職員に対する過剰な報道を考えると、解雇されたのが50%近くだと誤解しても無理はないだろう。トランプ氏のユニークな点は、無駄な機関を廃止するという空虚なレトリック以上のことをもたらした最初の共和党指導者であることだ。

 米国際開発局(USAID)はもはや存在せず、職員は解雇され、本部は現在国境警備隊の職員が使用している。教育省の外では引っ越しトラックが待機しており、残りの立法上義務付けられた機能を最小限のスタッフが遂行している。各州が責任を持ってきた教育を連邦化するという実験の失敗に最後の儀式を施すには、議会がこうした業務を廃止する必要がある。

 驚くべきことに、トランプ氏はまた、全国的な差し止め命令を最も多く受けた記録を樹立していなければ、さらに多くを達成していただろう。政治的に偏った判事たちは、この憲法上疑わしい手続きを利用して、行政府が昨年11月に米国民が支持した政策を実行するのを阻止してきた。

 柔術の達人のように、トランプ氏は抵抗を自らの利益に変えてきた。世界は、同氏が深夜に不法移民のギャングメンバーを中米の刑務所に送ったことを知っている。MS13やトレン・デ・アラグアに忠誠を誓うならず者たちの運命に対する民主党の悲鳴は、この政権が米国境を閉じることにどれほど真剣であるかを宣伝している。

 そのメッセージは届いた。国土安全保障省によると、南西部国境での遭遇件数は昨年比で94%減少している。

 米国の領土保全を確保することは、トランプ氏の最も人気があり成功した政策として際立っているが、同氏の外交努力にはもう少し時間が必要かもしれない。ウクライナの大統領、ウォロディミル・ゼレンスキー氏は和平提案に抵抗し続けており、ロシアの大統領、ウラジーミル・プーチン氏は敵が受け入れる前に合意を受け入れるメリットを見いだしていない。

 防衛請負業者は裏で活動し、ワシントンの協力者に働き掛けて、収入をもたらす紛争を解決する可能性のある取り組みを妨害するか、イランとの新たな紛争を手配するよう促している。トランプ氏は、有権者が支持した「新たな戦争はしない」という立場を堅持している。

 まだ黄金時代とは言えないが、確実にその方向に向かっている。次の100日間で何が待ち受けているのかは誰にも分からない。

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