ビル・ガーツ


中国の核増強への備え不十分 対艦核ミサイルの配備を-米報告

(2024年8月23日)
 米国防総省の依頼を受けて行われた最新の研究によれば、米軍は長期戦になった場合の中国による戦術核攻撃に対応する準備ができていない。
 シンクタンク「新アメリカ安全保障センター(CNAS)」の報告書によれば、中国の核戦力の急速な拡大は、ミサイルに通常弾頭と核弾頭のどちらも搭載できるため、将来、米国との紛争が発生した場合に、低出力の核攻撃を行う可能性が高いことを意味する。 →続き

AIに核攻撃を判断させることはない―米戦略軍司令官

(2024年8月19日)
 米戦略軍は、人工知能(AI)を使って核兵器の使用を承認することを禁止しており、核武装した敵対国の中国やロシアが核の運用をAIに任せたとしてもこの方針は変わらない―戦略軍司令官が13日に語った。
 ネブラスカ州オマハを拠点とする戦略軍のアンソニー・コットン司令官(空軍大将)はまた、米国の二つの「競合する」敵対国からの核の脅威の高まりに対する抑止力を維持するために核戦力を増強する可能性を示唆した。 →続き

中国、核先制不使用を呼び掛け 米国は非現実的と拒否

(2024年8月12日)
 中国は7月、「核先制不使用」政策を採用するようすべての国に呼びかける提案を国連に提出したが、これは米国にとっては現実的ではない。
 国務省のある高官は本コラム「インサイド・ザ・リング」に、中国の大規模な核兵器増強と米国からの軍備を巡る協議への参加呼び掛けの拒否を考えれば、先制不使用政策は受け入れられないだろうと述べた。 →続き

中国、TikTok使い戦略的影響工作を画策-米シンクタンク

(2024年8月4日)
 短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に関する公開情報を基に作成された最新報告によると、中国共産党と中国軍はTikTokを、政治的影響工作と軍事行動支援のための戦略的ツールの一つとみなしている。
 この報告書は2人の元軍事・情報専門家が作成したもので、米国の若者がTikTokを継続的に使用することで、「中国中心の世界観を支持するように米国のナラティブ(物語)を微妙に変化させる」よう中国によって仕向けられていると警告している。 →続き

米国は台湾を巡る戦争で中国を倒す-統合参謀本部議長

(2024年7月26日)
 統合参謀本部議長によると、米国は世界で最も強力な軍隊を擁し、台湾をめぐって戦争が勃発すれば中国を倒すだろう。
 10月1日に大統領の最上級軍事顧問(統合参謀本部議長)となったチャールズ・ブラウン空軍大将は、中国との紛争は差し迫ったものでも避けられないものでもないが、戦争が勃発した場合、米軍は準備ができていなければならないと述べた。 →続き

コロナ起源は研究所か動物か 専門家らが情報の公開を要求-米上院

(2024年6月21日)
 新型コロナウイルスが中国・武漢で最初に発生してから4年以上が経過した。パンデミック(世界的大流行)を引き起こしたウイルスの起源は依然、不明だ。18日の上院公聴会でも激しい議論が交わされ、その不透明性にいら立ちが強まっている。共和、民主両党議員らは、中国政府と米政府がパンデミック発生を巡る重要な情報を隠蔽していると非難した。
 4人の科学者が上院国土安全保障・政府問題委員会で、パンデミックの始まりは武漢ウイルス研究所の実験室からの流出か、武漢の市場にいた野生動物からの自然「流出」のどちらかだと証言した。 →続き

中国、宇宙での核兵器使用を検討か

(2024年6月15日)
 空軍のシンクタンクによる最新の報告書によると、中国の軍事研究者らは、米国のスターリンク衛星群などの多数の標的に対して、宇宙空間で核爆発を使用することを検討している。中国航空宇宙研究所の6月3日の報告書は、中国の地球周回軌道上の核攻撃兵器の開発が、米50州すべてを標的とすることができるように進められていることも明らかにしている。
 13ページに及ぶこの米空軍の報告書は、軌道を周回する極超音速ミサイル、衛星を破壊できる「近接」衛星、衛星制御ネットワークへの高度なサイバー攻撃など、中国の宇宙戦争能力に関する新情報を明らかにしている。 →続き