社説


海底ケーブルを守れ

(2022年11月11日)
 海底で何やら怪しいことが進行している。悪意ある連中が、一風変わった水仕事に関わっている疑いが高まっている――連中は死のマーク付きの敵対者と言えるものではなく、水中で光ファイバーケーブルを破壊しようとしている。国際紛争が激化する中、米国は、世界中の海に張り巡らせている重要な通信網を保護するための警備を強化する必要がある。
 最近の数週間に、シェトランド諸島とオークニー諸島を経由してフェロー諸島とスコットランド本土を結ぶ海底ケーブルが二つの別々の事件で切断され、北大西洋諸島のインターネット接続が機能しなくなった。今年初め、マルセイユ市をリヨン、ミラノ、バルセロナと結ぶ海底ケーブルが意図的に切断されたとケーブルの運用会社が報告し→続き

国民に信頼されていないFBI

(2022年11月2日)
 うそがあるわ、あるわ。ドナルド・トランプ前大統領をつぶすためにうそをでっち上げた連邦捜査局(FBI)は罰を免れようが、同氏の弁護の中で行われた虚偽供述は起訴につながる可能性がある。近年の米国で「正義」として通用するものの中に二重基準があることは間違いない。特に、二つのケースは、驚くべき相違点を示し、米国民が法の支配に対して抱いている不信感を助長するのに一役買っている。
 まず、今月初めに注目を集めたイーゴリ・ダンチェンコ氏(ロシア出身のアナリスト)の裁判について考えてみよう。FBIの情報提供者のダンチェンコ氏は、英国のスパイ、クリストファー・スティール氏によって編集され、当時の大統領候補だったトランプ氏がロシア人と共謀して→続き

バイデンの愚かなエネルギー政策

(2022年10月28日)
 バイデン大統領は、11月8日の中間選挙の直後に80歳になるが、ほかならぬ長年続いていることが露呈されているのは彼のエネルギー政策である。冬が迫りつつある最中(さなか)、米国民は、電気料金の引き上げに性懲りもなく精を出す大統領を、指名するには苦慮するであろう。
 労働統計局は先週、9月の消費者物価指数が過去1年間で8.2%上昇した一方で、エネルギーは19.8%急上昇し、消耗品のすべての主だった種目を上回ったと報告した。最も重要なガソリン価格は、夏に100日間近く下落したが、再び急騰し、全国的に、1ガロン(約3.8リットル)3.90ドル前後で推移している。メディア監視団体、ファクトチェック・ドット・オルグによると、バイデン氏の→続き

バイデンのエネルギー政策

(2022年10月19日)
 バイデン政権は、エネルギーに関して無能であることを公表する好機を決して逃すことはないようだ。
 数日前、石油輸出国機構(OPEC)は、石油の生産割当を日量200万バレル削減する計画を発表した。これは、石油・天然ガスの世界市場について少しでも知っている人なら、誰一人として驚くことではなかった。OPEC加盟国は、原油価格は市場の原理を反映していないと何週間も言い続けていたからだ。 →続き

ラテン系右派へシフト

(2022年10月13日)
 今週、トランプ前大統領は、マイアミで開催された「ヒスパニック系米国人指導者会議」の基調講演者として、「ヒスパニック系米国人遺産月間」の幕を切って落とした。これは、ラテン系の自由擁護団体、「米国第一主義政策機構」および「ビエンベニード」によって開催された行事である。トランプ氏の発言は、ヒスパニック系米国人が民主党を離れ、共和党への傾斜を続けている中、熱狂的な歓声を浴びた。
 トランプ氏は「私たちはきょうの午後、全国で最も早く成長しているグループの一つ――誇り高きヒスパニック系の保守派ら――を祝福するために集まった」と語った。 →続き

未来は自由を指向している

(2022年10月5日)
 変化が起きようとしている。停滞した政治的抑圧からの脱出への圧力が、通常なら見られないところ、歓迎されないところで噴出している。ロシアとイランでほぼ同時に発生した政情不安は、権威主義に対する根本的な人間の嫌悪感を押しつぶすことはできるが、根絶することはできないことを示している。大きな困難があっても、未来は、自由を指向している。
 1年近くかかったが、ロシアのプーチン大統領による、隣国ウクライナへの不当な侵入は、ロシア国内からの反発を招いた。プーチン氏は先週、失速した攻撃を復活させるために、18歳から60歳までの男性市民を動員し、軍務に就かせることを命じた。ロシアの兵士が命令を拒否したというニュースや、ウクライナの地で集団墓→続き

バイデン政策の痛い教訓

(2022年9月29日)
 今年の夏、米国民が旅行を控え、需要が減って、ガソリン価格が下がったことは間違いない。また、バイデン大統領の方は、供給量を増やすために、米国の戦略石油備蓄(SPR)を放出した。
 エネルギー省のデータによると、バイデン氏の監視下で、SPRは6億4000万~4億5000万バレルも使い尽くされ、現在、1984年10月以来の最低水準にある。バイデン氏による同国の非常用備蓄からの1日100万バレルの原油放出は、来月で終わる予定だ。米国の消費者は、中間選挙の直後に、ガソリン、灯油、ディーゼル燃料の価格急騰を予想している。 →続き