リズ・チェイニー、1月6日連邦議事堂襲撃問題に関する委員会で注目を浴びる
By Seth McLaughlin – The Washington Times – Monday, July 26, 2021
リズ・チェイニー下院議員は1月6日の連邦議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の最初の公聴会で27日に冒頭陳述を行う予定、同氏は、高い注目を浴びる役目を担うことになり、共和党との結びつきが試されることになる。
同委の議長であるベニー・トンプソン議員による冒頭の発言の後、注目はチェイニー氏に移り、ワシントンの政治的分断を助長し、2022年の中間選挙に影響を与える民主党主導の調査のお膳立てをすることになる。
ワイオミング州選出の共和党員であるチェイニー氏は、ドナルド・トランプ前大統領への忠誠をめぐって、共和党内の対立の真っ只中にいる。チェイニー氏は今年、トランプ氏や同氏による選挙が盗まれたとの主張に対する批判を差し控えることを拒否した後、同党指導部の地位から解任された。そして、共和党下院トップのケビン・マッカーシー院内総務との関係は悪化した。
ナンシー・ペロシ下院議長は先月、チェイニー氏を特別委のメンバーに任命することにより、これに報いた。続いて、先週末にトランプ氏を批判するイリノイ州選出のアダム・キンジンガー議員を起用することで、同委が超党派であるというお墨付きを与えた。
マッカーシー氏が26日、チェイニー氏とキンジンガー氏を「ペロシ共和党員」と呼んだことで、同委をめぐる政治ドラマは活発化した。
チェイニー氏は反撃し、マッカーシー氏の発言は「かなり幼稚だ」とポリティコ紙に語った。
「われわれは非常に深刻な問題に取り組んでいる」と同氏は述べ、「われわれには重要な仕事がある」と訴えた。
この批難の応酬は注目が高まる27日の公聴会に先立つもので、そこでは2020年の選挙の結果に抗議するトランプ支持者の暴徒と戦った警察官からの証言が取り上げらる。
この特別委をめぐっては、調査を始める前に、委員の構成と調査範囲をめぐって、ペロシ氏とカリフォルニア州選出のマッカーシー氏との間で一連の対立が起きた。
同州選出で民主党のペロシ氏は先週、オハイオ州選出のジム・ジョーダン下院議員とインディアナ州選出のジム・バンクス下院議員の両共和党議員に対するマッカーシー氏の推薦を拒否することで、同委の方向性を定めた。
ペロシ氏は調査の「健全性」とトランプ支持者の急先鋒である両議員による今回の調査についてやその他の過去の発言を問題視した。
マッカーシー氏は調査への協力を全面的に拒否することでこれに応じた。同氏は、ペロシ氏が少数派である共和党トップによる委員の推薦を拒否することで新たな前例を作っていると述べた。
「議会の歴史の中で、下院議長がこうしたことを行ったことは一度もない」とマッカーシー氏はホワイトハウスの式典で記者団に語った。「彼女は議会を破壊した。これにより、委員会全体が偽物になり、結果が事前に決定されることになる」
マッカーシー氏は、チェイニー氏とキンジンガー氏を罰するべきだという意見のほか、他の委員会の任務から両氏を排除することをを検討しているかについて尋ねられ、「そのうち分かるだろう」と述べた。
しかし、ペロシ氏は、マッカーシー氏がそうした場合でも、両氏を委員会に復帰させる権限を持っている。
ディック・チェイニー元副大統領の娘であるチェイニー氏は、キンジンガー氏を含む8人の下院共和党員に加わり、1月6日の事件を扇動したとしてトランプ氏を弾劾するために投票して以来、注目を集めている。
ワイオミング大学のジェームズ・キング教授(政治学)は、チェイニー氏が調査に対して偏りがなく、冷静なアプローチを取ることを期待していると述べた。
「ある意味で、ハワード・ベイカー氏が1973年にウォーターゲート委員会で役割を果たしたのと同じ役割を彼女が果たすことを予想している」とキング氏は述べた。「ベイカー氏は、『大統領は何を知っていたのか、いつそれを知ったのか?』という質問で有名になった」
キング氏は、同委員会はまた、なぜ連邦議会議事堂で安全が十分に確保されなかったのかなど、他の未解決の疑問を調査することができると述べた。
チェイニー氏は2001年9月11日の米同時多発テロを調査した時のような委員会を設置することに賛成した。
トランプ氏は、2022年の中間選挙でこれに復讐しようとしている。トランプ氏は共和党予備選でチェイニー氏を標的にしており、今週チェイニー氏の議席を奪おうとしている7人の共和党員のうち数人かと会うことを計画した。
トランプ氏は声明で、「最終的には、1人の候補者がチェイニー氏と対決することを望んでいる」と述べた。
チェイニー氏はまた、2016年の民主党大統領候補のヒラリー・クリントン氏と同氏を比較する広告を最近放映した「クラブ・フォー・グロース」などの保守系団体からも攻撃を浴びた。
チェイニー氏は、党よりも国と憲法への忠誠を選択していると述べた。
「われわれの憲法への誓い、法の支配への義務、そして政権交代の保持は、常に党派的な政治を超えているべきだ」と同氏は最近の声明で述べた。
チェイニー氏は、調査に対するマッカーシー氏の反対は、同氏が来年、下院議長に不適格であることを示していると述べた。チェイニー氏はまた、マッカーシー氏も同委で証言するべきであり、必要に応じて、証言のために同氏を召喚することを支持することを明らかにした。
共和党指導部は、1月6日の事件の結果は法廷で解決済みだと述べ、今回の調査は完全に党派的な取り組みであると指摘している。