ハーランド内務長官、土地管理局長官指名めぐり責任を否定
By Valerie Richardson – The Washington Times – Tuesday, July 27, 2021
デブ・ハーランド内務長官は27日、土地管理局長官に指名されたトレイシー・ストーンマニング氏を積極的に擁護しなかった。
2022年度予算に関する上院エネルギー天然資源委員会の公聴会で、ハーランド氏は、ストーンマニング氏の過激な過去に関する共和党の質問をはぐらかそうと、指名したのはバイデン大統領であって、自分ではないと強調した。
ハーランド氏は「つまり、私は内務長官だが、ストーンマニング氏を指名したのは大統領。つまり、私が彼女を指名したわけではない。私は、大統領の優先事項に沿って内務省を切り盛りするためにここにいる。それがいま私が取り組んでいることだ」と語った。
共和党委員らは、ストーンマニング氏が、1989年にアイダホ州のクリアウォーター国有林で起きた森林破壊計画に関与していたことや、昨年の山火事に関する発言について集中的に質問した。ハーランド氏の発言はそれに対する回答だった。
ユタ州選出のマイク・リー上院議員は、ストーンマニング氏が、夫のリチャード・マニング氏が執筆した2018年の記事を共有した2020年9月のツイートについて質問した。この記事は、原野と都市部の境界にある住宅を山火事で燃やすというアイデアを提示したもので、リー氏はこのツイートを「明らかな号令だ」と指摘した。
リー氏は「ストーンマニング氏が指名されるわずか数カ月前に、公の場での発言で、森林に建てられた家を森林火災で燃やすよう求めていたことを知っていたか」と質問した。
ハーランド氏は「そのようなものは読んでいない」と答えた。
それに先立ち、有力委員のジョン・バラッソ氏は、「樹木への犬くぎ打ち込みを計画または関与し、連邦職員を危険にさらした人物」を内務省は雇用すべきかどうかを知りたいと質問していた。
それに対しハーランド氏は、「上院議員、あなたが言っているのは、指名を受けたトレイシー・ストーンマニング氏のことだと思う。バイデン大統領が指名したのは、その職務をこなせ、その資格があると感じたからだと認識している」と答えた。
森林と都市の境界に立つ家を燃やすことを支持する人物を雇用するかどうかを聞かれたハーランド氏は、「内務長官である私が個人的に誰かを雇用することはない」と答えた。
「チームワークが大事だと思っているし、このような役職に就く場合、上院が非常に大きな役割を果たしていることも知っている」
このやりとりは、ハーランド氏がストーンマニング氏指名による政治的打撃を受け入れる気がないことを示している。また、共和党は、ストーンマニング氏が上院で承認を勝ち取ろうとしているにもかかわらず、この問題の追及をやめるつもりがないことを示している。
先週の委員会では、ストーンマニング氏の指名について10対10と両党で真っ二つに割れた。そのため、チャールズ・シューマー上院院内総務は、同委を指名審議から外すという特別な措置を取らなければならなくなる。これまでにもザビエル・ベセラ厚生長官ら、バイデン氏が指名した候補者について、同様の措置が取られている。
ストーンマニング氏は、過激な環境保護団体「アース・ファースト!」の元活動家で、1989年にアイダホ州のクリアウォーター国有林にある木に犬くぎを打ち込んだことを警告する匿名の手紙を編集し、タイプし直して当局に郵送したことを認めており、その後、免責を約束に実行犯に不利な証言をした。
ストーンマニング氏は、林業従事者の被害を防ぐために手紙を出したと述べているが、共和党は、実行犯の身元を明らかにしなかったと彼女を批判し、連邦機関の捜査を受けたことについて、上院の宣誓質問書でうそをついたと非難している。
ワイオミング州選出の共和党議員、バラッソ氏は、「国有林の観点から、木に犬くぎが刺さっていることに気づいた人は、すぐに法執行機関に知らせるべきだろうか」と質問した。
ハーランドさんはこう答えた。「危険であれば、誰でも警察に知らせるべきだと思う」
民主党は、ジョン・テスター上院議員(民主、モンタナ州)やスティーブ・ブロック前モンタナ州知事の上級スタッフを務めたなど、ストーンマニング氏の公務経歴を擁護している。
同委のジョー・マンチン委員長(民主)は、ストーンマニング氏のことを「環境保護を支持する若者」と呼んだ。彼女は事件当時、モンタナ大学の大学院生だった。