米共和党は民主党を「社会主義者」と非難せよとギングリッチ元下院議長
By Dave Boyer – The Washington Times – Wednesday, September 15, 2021
NEWSMAKER INTERVIEW:ニュート・ギングリッチ元米下院議長は15日、共和党は全ての民主党議員に「大きな政府の社会主義者」のレッテルを貼る一世代に一度の選挙運動のチャンスを逃してはならないと訴えた。
バイデン大統領が提案する3兆5000億㌦の社会福祉支出パッケージを民主党が支持しているからだ。
「3.5兆㌦規模の財政支出と約3兆㌦の増税に対し、民主党の全議員が足並みをそろえて賛成していることは、近年見てきた状況とは全く違い、主張に説得力をもたらしている」。ギングリッチ氏はワシントン・タイムズ紙のインタビューでこう語った。
ギングリッチ氏によると、保守派団体「米国の多数派」プロジェクトの世論調査で、共和党が民主党を大きな政府の社会主義者と特徴付ければ、民主党にとって「明らかな打撃になる」ことが分かっている。
共和党の世論調査員ジョン・マクローリン氏によれば、米国民全体では59%対16%で大きな政府の社会主義よりも自由市場の資本主義を支持している。無党派層では82%対18%とその差はさらに拡大する。
無党派層の大多数が既に、3.5兆㌦の財政支出法案によって民主党は大きな政府の社会主義政党であると信じていることも、世論調査結果は示している。
こうした状況を踏まえ、共和党はこの問題で「新たな話し方」を開発する必要があると、ギングリッチ氏は主張。先月、この法案に賛成票を投じた民主党議員が穏健派のふりをするのを、共和党は許してはならないと訴えた。
「上下両院で全ての民主党議員が事実上、バーニー・サンダース上院議員の法案に賛成したのだ」とギングリッチ氏。「まったくもう、公然と自らを社会主義者であると認めているのがサンダース氏だ。彼を社会主義者と呼んでも中傷ではない。再選を目指す全ての民主党議員を、文字通りその現実に抑えつけることができる立場にある」
全国共和党上院委員会(NRSC)は15日、民主党が「米経済を社会主義者の楽園に完全につくり変えるために、追加の3.5兆㌦(合わせて約5.5兆㌦)で無謀な財政支出に突き進んでいる」ことを非難した。
「マギー・ハッサン(ニューハンプシャー州選出)、マーク・ケリー(アリゾナ州選出)、ラファエル・ウォーノック(ジョージア州選出)、キャサリン・コーテス・マスト(ネバダ州選出)、マイケル・ベネット(コロラド州選出)各氏ら民主党の上院議員たちは、インフレを誘発する財政支出に最後は反対するのか。それとも米国の家庭に悪影響を及ぼす極左政策に目をつぶり続けるのか」と、NRSCは主張した。
民主党議会選挙委員会(DCCC)の報道官は、財政支出パッケージは人気が高いと反論している。
DCCCのクリス・テイラー報道官は、「民主党は米国民のためにインフラや保育・医療の拡充、エネルギー自立など極めて人気が高い、一世代に一度の投資を実施する」と語った。
民主党内からも、大規模財政支出案が一部の現職議員を弱い立場に追い込むとの懸念が出ている。
民主党コンサルタントのダグラス・ショーエン氏は、3.5兆㌦提案の実現を目指せば、「来年の中間選挙で民主党は不利な状況に追い込まれる」と指摘した。
ショーエン氏は政治専門紙ザ・ヒルに掲載された論考で、現在の状況を1994年、2010年中間選挙と比較し、民主党は度を越していると有権者が認識したことで民主党は大敗を喫したと論じた。