北ミサイル 中国の「空母キラー」に酷似-国防展覧会で公開
By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, October 13, 2021
北朝鮮国営メディアが11日に写真を公表したミサイルが、中国の対艦弾道ミサイル「東風21D」に似ていることが専門家の指摘で明らかになった。東風21Dは、航行中の艦艇を遠方から捉えることが可能で「空母キラー」と呼ばれている。
米シンクタンク、国際評価戦略センター(IASC)のアナリストで中国問題専門家のリック・フィッシャー氏によると、北朝鮮で開催された国防発展展覧会「自衛-2021」に、射程約1700㌔の東風21C、東風21Dに似たミサイルが展示されていたという。
東風21Cは、地上の標的を攻撃する中距離精密誘導ミサイル、東風21Dは、空母を標的とするための派生型とされ、洋上の艦艇を攻撃するために高度な弾頭の誘導、航法、追跡能力が必要となる。
フィッシャー氏は「北朝鮮の新型誘導ミサイルの弾頭は、中国の東風21Cの精密攻撃ミサイル、対艦弾道ミサイル東風21Dに驚くほど似ている。固体ロケットブースターを備えているように見え、移動式で、韓国と米国の標的に対して精密攻撃を行うことができるとみられる。海上の標的も攻撃可能だろう」と指摘した。
北朝鮮はさらに、極超音速ミサイルも公開、これは中国の極超音速滑空飛翔体「東風17」に酷似している。
東風17は、音速の5倍以上の速度で宇宙との境界近くを飛行する。高速なためミサイル防衛網では捉えにくく、非常に効果的な兵器とされている。
フィッシャー氏によると、この極超音速滑空兵器(HGV)は9月28日に北朝鮮の液体燃料ミサイル「火星8」で試験発射が行われた。
フィッシャー氏は「この兵器は、東風17より大きいが、非常によく似ており、HGV弾頭も搭載している」と強調、警戒、監視の必要性を訴えている。