北ミサイル 中国の「空母キラー」に酷似-国防展覧会で公開

(2021年10月15日)

北朝鮮が9月28日に試射したと主張する「極超音速ミサイル」(朝鮮中央通信が9月29日に配信)=AFP時事

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, October 13, 2021

 北朝鮮国営メディアが11日に写真を公表したミサイルが、中国の対艦弾道ミサイル「東風21D」に似ていることが専門家の指摘で明らかになった。東風21Dは、航行中の艦艇を遠方から捉えることが可能で「空母キラー」と呼ばれている。

 米シンクタンク、国際評価戦略センター(IASC)のアナリストで中国問題専門家のリック・フィッシャー氏によると、北朝鮮で開催された国防発展展覧会「自衛-2021」に、射程約1700㌔の東風21C、東風21Dに似たミサイルが展示されていたという。

 東風21Cは、地上の標的を攻撃する中距離精密誘導ミサイル、東風21Dは、空母を標的とするための派生型とされ、洋上の艦艇を攻撃するために高度な弾頭の誘導、航法、追跡能力が必要となる。

 フィッシャー氏は「北朝鮮の新型誘導ミサイルの弾頭は、中国の東風21Cの精密攻撃ミサイル、対艦弾道ミサイル東風21Dに驚くほど似ている。固体ロケットブースターを備えているように見え、移動式で、韓国と米国の標的に対して精密攻撃を行うことができるとみられる。海上の標的も攻撃可能だろう」と指摘した。

 北朝鮮はさらに、極超音速ミサイルも公開、これは中国の極超音速滑空飛翔体「東風17」に酷似している。

 東風17は、音速の5倍以上の速度で宇宙との境界近くを飛行する。高速なためミサイル防衛網では捉えにくく、非常に効果的な兵器とされている。

 フィッシャー氏によると、この極超音速滑空兵器(HGV)は9月28日に北朝鮮の液体燃料ミサイル「火星8」で試験発射が行われた。

 フィッシャー氏は「この兵器は、東風17より大きいが、非常によく似ており、HGV弾頭も搭載している」と強調、警戒、監視の必要性を訴えている。

米国防長官、中国視野に海洋監視プログラム創設をASEANに呼びかけ

(2025年11月04日)

米情報機関、北朝鮮の極超音速ミサイル能力に疑問

(2025年11月03日)

中国、生成AI利用し共産主義体制を強化、批判を抑圧

(2025年10月21日)

レアアース支配を武器化する中国 輸出規制で貿易戦争激化へ

(2025年10月17日)

露骨に軍事力誇示する中国「韜光養晦は過去のもの」―報告

(2025年10月15日)

中国、5年以内に核弾頭1500発 米露と同水準に 次期空軍参謀総長

(2025年10月14日)

台湾防衛費、GDPの10%に 国防次官補候補が証言

(2025年10月10日)

航空優勢確保に腐心する米軍 強まる中露空軍力の脅威

(2025年10月08日)

プーチン氏、米ゴールデンドーム構想に懸念 宇宙兵器を警戒

(2025年10月04日)

トランプ政権、先端技術開発で新指針「米国のリーダーシップを確保」

(2025年09月30日)
→その他のニュース