アメリカを取り戻す
By Editorial Board – The Washington Times – Wednesday, November 3, 2021
OPINION:その時が来た。ドナルド・トランプ氏の大統領選出で、民主党員に降り掛かり、しかも、人種差別と新型コロナウイルスの二頭立ての病魔によって激しくなった狂気も消えつつある。2021年に実施される選挙の結果は、その前触れだ。米国人は、米国を取り戻そうとしている。
先週、民主党のバージニア州知事候補であるテリー・マコーリフ氏と共に姿を現したカマラ・ハリス副大統領は、先見の明を示したが、後悔していることだろう。「人々の手には非常に多くの力がある」「今回は、際どい接戦が予想される選挙であり、国のほかの地方で何が起こるかを告げる警鐘になる」と彼女は言った。
折しも、火曜日の夜、マコーリフ氏は政治家としては初心者の共和党員グレン・ヤンキン氏相手に、あられもない敗北を喫して、この鐘を鳴らすことになった。オールドドミニオン(バージニア州のニックネーム)を青(民主党州)から赤(共和党州)に変えた51-49%の投票は、民主党の既得権益層が、バージニア州の若者や、全国の他の地域の学童に、批判的人種理論を押し付けて、再燃させようとした人種差別を、バージニア州民が拒否していることを示している。
ヤンキン氏は勝利のスピーチを、子供たちに分離主義的憎しみを抱かせるように育てるのではなく、アメリカンドリームを実現させるよう仕向けるような教育に戻ることに焦点を絞った。「私たちは、親たちの声に耳を傾けることを含むカリキュラムを推進して、子供たちができるだけ早く走れるようにし、考え方を教え、夢を飛躍させることができるカリキュラムを作っていきたいと思っている」と語った。
知事選に伴って、黒人女性で退役軍人のウィンサム・シアーズ氏が副知事に、キューバ難民の子であるジェイソン・ミヤレス氏が司法長官に選出されたことは、候補者の資格を重要視する米国人が肌の色や、民族性についての講義にうんざりしていることを示している。彼らは愛国者に投票したいと思っているだけなのだ。
ニュージャージー州の知事選、今これを書いている時点では、激しい接戦となっている。ガーデン州(ニュージャージー州のニックネーム)が青色の濃い州であるのに、現職の民主党知事フィル・マーフィー氏が、共和党のジャック・チャタレリ氏と競っていることは、民主党員にとって、恐ろしいほどの驚きだ。マーフィー氏の全国党大会へのあいさつ言葉、マスクせよ、ワクチンを接種せよ――怠りなく――は、「くたばれ、バイデン」と叫ぶ、自由を愛する人たちの軍団を元気づけただけだった。
逆人種差別の中心地としての地位も維持できなかった。2020年のジョージ・フロイド氏の死をきっかけに爆発したミネソタ州ミネアポリスでは、市の警察署を公安機関に置き換えようとしたが、住民投票によって56%対44%で拒否された。2人の反警察市議会議員も再選されなかった。
バラク・オバマ氏は民主党の政治路線として、米国の「根本的な変革」を目指して運動を展開したが、それによって、米国民はコミュニティーの中でよそ者のように感じ、自分の国にいながら外国人のように感じるようになった。2021年の選挙で、この運動の中身は、反米主義運動だということが明らかになった。
ハリス副大統領が言ったように、「バージニア州で起こることは、2022年、2024年以降に起こることをおおむね決定するであろう」。彼女とは、めったに意見が合うことはないが、今や私たちも立ち上がって、心から「そうだ、そうだ!」と言いたい。