バイデンの約束違反 公約違反の1年

(2022年1月5日)

COVID-19の対応とワクチン接種について話すジョー・バイデン大統領(2021年12月21日火曜日、ワシントンのホワイトハウスのステートダイニングルームにて) (AP Photo/Patrick Semansky)

By Editorial Board – The Washington Times – Thursday, December 30, 2021

 バイデン政権発足から1年。40年近くで最高のインフレ率をもたらし、アフガニスタンに米国人を置き去りにし、新型コロナウイルスは依然、猛威を振るい、民主党主導の大都市では殺人事件が記録的な数に上り、南部国境の危機はというと、何千人もの不法移民が越境し、毎月のように追跡調査をされることなく、解放されている。

 バイデン氏は今週、新型コロナに敗北した。知事らとの会談で、「連邦政府には打つ手がない」と認め、新型コロナの患者数が史上最高を記録する中、休暇のためデラウェア州のビーチハウスに向けて飛び立った。

 バイデン政権にできることはたくさんあったはずだが、効果的な対策を取らなかった。

 バイデン氏が感染拡大を抑え込み、勝利宣言をした7月4日の直後、検査薬の主要メーカーのアボット研究所は、その在庫品を廃棄し始めた。15分間でできる抗原検査による売り上げが急減したため、労働者を解雇し、供給業者との契約をキャンセルし、イリノイ州の工場を閉鎖した。連邦政府が新型コロナの季節性を理解している会社との契約を確保していたら、恐らくクリスマス・シーズンの検査薬不足は起こらなかった。

 バイデン氏のワクチン接種偏重主義はまた、新型コロナ治療に使用される他の有望な治療法を犠牲にするという結果を招いた。

 食品医薬品局(FDA)は今月、ようやく、新型コロナの発症から5日以内に服用できる二つの経口抗ウイルス薬を承認した。その薬は入院と死亡数を減らすことが証明済みだ。悪いニュースもある。バイデン政権が、これらの錠剤を量的に十分に発注していないことと、この冬の配給に備えなければならないということだ。だが、命を救う治療法については、「ワープ・スピード作戦」は存在しない。

 バイデン政権は、オミクロン株がどれほど拡大しているかを分かっていないし、デルタ株感染者は、この治療法は否定されるべきではない。疾病管理予防センター(CDC)は25日、前週のオミクロン株感染者の推定値を73%から22%へと50ポイントも引き下げた。

 今のところ、バイデン政権の新型コロナ戦略を導く「科学」は存在していないようだ。ただ、流れに乗っているだけだ。

 CDCは、デルタ航空のCEOからの要求を受けた直後、検疫期間を10日から5日に半減させた。それに先立ち、人員不足で、休暇中の米国のフライト数千便のキャンセルがされていた。

 CDCのワレンスキー所長は25日、ワシントン・ポスト紙に、「社会に限界状況が出始めた」ため、ガイドラインの改訂が行われ、「ガイダンスというものは、社会にそれを守ろうとする意欲があって初めて成り立つ」と述べた。

 バイデン政権も、認めるべき時が来ている。もう、連邦の予防接種義務を取り下げ、諸州への治療薬と検査薬の投資と配布を開始し、予防接種を受けていない人々との戦争はやめるべきだ。

 バイデン氏には全く「新型コロナを殲滅(せんめつ)する」つもりはなかった。だが、バイデン政権は、ウィズコロナの手本を示すことはできよう。

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