気候変動補佐官が辞任か ホワイトハウスは否定

(2022年4月22日)

2021年4月23日、ワシントンのホワイトハウスのイーストルームから、気候に関するバーチャル・リーダーズサミットで講演するジョー・バイデン大統領の到着を待つジーナ・マッカーシー国家気候顧問。バイデン政権初の気候変動対策を目的とした規則で、環境保護庁は、冷蔵庫やエアコンによく使用される非常に強力な温室効果ガスであるハイドロフルオロカーボンの生産と使用を段階的に削減するよう提案している。(AP Photo/Evan Vucci, File)

By Ramsey Touchberry – The Washington Times – Friday, April 15, 2022

 民主党が、党内の中道派議員の反対もあって野心的な気候変動対策を通過させることができないため、バイデン大統領の気候変動担当補佐官、ジーナ・マッカーシー氏が、早ければ来月にもホワイトハウスの職務を離れると伝えられている。

 バイデン氏と民主党は、化石燃料の使用を減らすための最近の歳出法案で180億ドルを獲得するなど、環境政策でわずかな勝利を収めたものの、民主党のマンチン(ウェストバージニア州)、シネマ(アリゾナ州)両上院議員が、5500億ドルという当初の気候変動対策案に反対したことで、党内に不満が募っている。

 マッカーシー氏とホワイトハウスは、辞任報道に対して、すでに反撃に出ている。

 マッカーシー氏はツイッターで、「バイデン大統領の気候変動補佐官としての職を辞すという報道は、間違っている。私たちはこの1年2カ月で大きな進歩を遂げが、まだまだやるべきことはたくさんあり、これからのチャンスに期待している」と述べた。

 ホワイトハウスのベダント・パテル報道官は声明で、「報道は事実ではない」と述べた。

 「そのような計画はない。ジーナと彼女のチーム全体は、バイデン大統領のクリーンエネルギー政策の実現へと真っすぐに進んでいる」

 ロイター通信は、マッカーシー氏が間もなく退任する可能性があると最初に報じた。

 オバマ元大統領の下で環境保護庁(EPA)の長官を務めたマッカーシー女史が、国内の気候変動政策を担当するのは初めてのことで、バイデン氏がこの問題に真剣に取り組んでいることの証しとして、党内の極左議員や環境活動家から喝采を浴びている。

 マッカーシー氏は、バイデン氏の「ビルド・バック・ベター(より良い再建)」と呼ばれる社会・気候に関する大規模な歳出法案を連邦政府全体で実施し、国内のクリーンエネルギーへの移行を加速させる役割を担うことになっていた。

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