夜間も太陽光発電が可能に 米企業、鏡衛星を開発

(2025年10月31日)

カリフォルニア州フォルサムの住宅団地の屋根に設置された太陽光パネル(2020年2月12日撮影)。カリフォルニア州公益事業委員会は2022年12月15日(木)、住宅用屋根設置型太陽光パネル導入者向けの財政的インセンティブ制度の見直し案を審議する。(AP通信/リッチ・ペドロンチェリ撮影)

By Susan Ferrechio – The Washington Times – Wednesday, October 22, 2025

 米政府が、夜間に太陽光をソーラーファーム(大規模太陽光発電所)に照射する実験衛星の打ち上げを承認すれば、すぐにでも地球を周回する無数の鏡が夜空を照らすようになりそうだ。

 カリフォルニア州のスタートアップ企業リフレクト・オービタル社は今年、米連邦通信委員会(FCC)に、来年実験衛星を打ち上げる許可を求める申請を提出した。この衛星は、日没後に鏡を使って太陽光を地上に反射させる構想をテストするためのものだ。

 同社は最終的に何千もの宇宙鏡の「コンステレーション(衛星群)」を構築し、需要に応じて太陽光をソーラーファームに供給する。

 リフレクト・オービタルのベン・ノワクCEOによると、同社の技術の利用に関心を持っている世界中の団体から26万件の申請があったという。太陽光は夜間の建設プロジェクトを可能にし、植物の栽培を助け、暗い都市を照らし、冬の間ほとんど暗闇のままであるスカンジナビアのような場所を明るくする可能性があるとノワク氏は述べた。

 顧客はアプリで一筋の太陽光を注文できるようになる。

 ノワク氏は今年の世界政府サミットで「私たちは太陽にジョイスティックをつける。外が暗くても、日光を浴びることができるようになる」と述べた。

 同社の計画は、自然保護団体や天文学者の間で懸念を引き起こしている。

 夜空を照らすことは、鳥の渡りを妨げ、コウモリ、カメ、カエル、蛾などの夜行性の野生生物の行動を変える可能性があると科学者らは警告してきた。

 天文学者は、夜空が明るくなると観測の精度が落ち、空の大部分がかすんで、かすかな光を放つ天体を検出できなくなることを懸念している。

 人工衛星に搭載された鏡は、直径3マイル (約4.8キロ) の太陽光を反射する。

 月の4倍から5倍の明るさで輝く。

 プリンストン大学アマチュア天文学者協会の天体画像委員長マイケル・ディマリオ氏は、協会のニュースレターで「言うまでもないが、非常に懸念している。私たちはこれと戦い、他の人々と力を合わせる必要がある」と述べた。

 この技術に対する環境的、科学的な懸念は、再生可能エネルギーの生産を増やし、化石燃料を排除したいと考えるグリーンエネルギー推進派の取り組みと競合する。

 エネルギー情報局によると、米国のエネルギー供給網における太陽光発電は昨年25%以上増加したが、米国の発電量の7%しか生産していない。化石燃料が58%を占め、原子力発電が18%を占めている。

 太陽光発電は夜間と曇りの日に発電できないという大きな問題を抱える。そのため天然ガス、石炭、原子力によるバックアップを必要とする。

 ノワク氏によると、鏡を搭載し低軌道を周回するコンステレーションによって、暗闇で稼働していない太陽光発電所に20平方キロの円の太陽光を照射することが可能になる。これによって、太陽光発電の出力を大幅に増加させることができる。

 ノワク氏は「昼の電力に匹敵する量のエネルギーを得たい。衛星を追加し続けるだけで、光の円は明るくなり続ける」と述べた。

 ノワク氏は、自然保護活動家や天文学者の懸念を一蹴した。それによると、反射した太陽光線は20平方キロの場所だけを照らし、それ以外の場所は照らさないという。鏡は方向を変えることができ、太陽光を反射しない方向に向ければ、夜間に太陽光を必要としない場所を照らすこともない。

 ノワク氏は「だから、誰にも迷惑をかけず、幻惑させることなく、これらの非常に大きなコンステレーションを操作することができる。照らすべきところはしっかりと選べるからだ」と述べた。

 SFのように聞こえるかもしれないが、セコイア・キャピタルとスターシップ・ベンチャーズが2000万ドルを投じ支援している。

 ノワク氏は以前、イーロン・マスク氏のスペースXで働いていたことがあり、人工衛星は、スペースXのロケットに搭載され、低軌道に投入される。

 リフレクト・オービタルはすでに政府の仕事にかかわっている。

 5月、国防を強化するために「革新的な能力を創造し提供する」ために、空軍と125万ドルの契約を結んだ。

 ワシントン・タイムズが空軍のプロジェクトについて問い合わせたが、リフレクト・オービタルから回答は得られなかった。

 鏡を搭載した衛星打ち上げのための承認がFCCから出れば、4月にも装置を配備し、地上の目標に太陽光を届けるテストが実施される。

 同社は2030年までに衛星を4000個に拡大する計画だ。ノワク氏によると、それによって発電のために化石燃料を燃やす必要性が減るという。

 「もうエネルギーを燃やすことを心配する必要はない。単に衛星をもっと打ち上げればいいということになるだろ。太陽からエネルギーを得ることができる。それは永遠に続く」

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