グーグル検索で中国寄り記事上位 「コロナ」「新疆」で調査

(2022年6月2日)

2016年4月28日、北京で開催された「2016 Global Mobile Internet Conference(GMIC)」のグーグルの展示ブースに集まる来場者たち(資料写真)。(AP Photo/Andy Wong、File)

By Ryan Lovelace – The Washington Times – Tuesday, May 31, 2022

 グーグルなど米検索大手のニュースサイトで、新型コロナウイルスの発生源と少数派ウイグル族への人権侵害に関して、中国寄りのコンテンツが上位に表示されやすいことが調査から明らかになった。

 米シンクタンク、ブルッキングス研究所と民主主義保護連盟(ASD)の調査報告によると、「新型コロナ」「新疆」の用語で検索すると、グーグルニュースと同社傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」で、グーグル検索よりも中国国営メディアの記事が拡散される傾向が強い。新疆は中国西部の新疆ウイグル自治区を差し、自治区内でのウイグル族への中国当局による人権侵害が伝えられている。

 ウイグル族の処遇に関しては、中国国営メディアのコンテンツが「全体的に」最上位に表示され、21%が国営の情報源からのものだったという。

 報告は、「中国政府は、従来の数十カ国語のメディアや攻撃的な『戦狼』外交官、ネット荒らし、当局から資金提供を受けたソーシャルメディア・インフルエンサー」などを通じて、自国のプロパガンダを発信してきたと指摘、「この多層的な取り組みによって、中国は公然、非公然に情報を操作、管理し、戦略的なメッセージを補強、正当化している」と警告した。

 テッド・クルーズ米上院議員はワシントン・タイムズに対し、大手IT企業は、中国市場への参入を容易にするため中国政府に配慮しているとの見方を明らかにするとともに、「議会は、IT大手の検閲、不正に対し全力で対処すべきだ」と訴えた。

 調査は、2月末までの120日間にわたって、新型コロナと新疆に関連する用語について、グーグルニュース・検索、マイクロソフトの検索エンジン「ビング」とビング・ニュース、ユーチューブで調査した。

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