アフリカでクーデター多発、中露の影響拡大が一因

(2022年6月22日)

スーダンのハルツームで、2021年10月の軍事クーデターによりデモ参加者が死亡し、多数の逮捕者が出たことに反対し、集会を行うスーダンのデモ参加者たち(2022年2月28日月曜日撮影)。スーダンの医療団体によると、クーデター以降、デモで若者を中心に80人以上が死亡し、2600人以上が負傷している。(AP写真/マルワン・アリ)

By Guy Taylor – The Washington Times – Thursday, June 16, 2022

 アフリカで軍事クーデターが増加している。専門家らは、この地域での中国とロシアの影響力の拡大と、米国が一貫性のある政策を取ってこなかったことが一因と指摘している。

 この2年間にアフリカ7カ国でクーデター、クーデター未遂が発生した。発生のペースは過去40年で最も早い。チャド、マリ、スーダン、ブルキナファソ、ギニアでクーデター、ギニアビサウとニジェールでは未遂に終わった。いずれも、天然資源が豊かな国々だ。

 民族紛争、腐敗、政府の統治の失敗などさまざまな原因が考えられているが、あまり指摘されていないのが、中露の影響だ。両国は、アフリカで影響力を拡大し、経済的利益を獲得することを目指しており、中露への接近が脆弱(ぜいじゃく)な体制内で反民主主義的な勢力が力を付ける一因となっているという。

 米シンクタンク、平和研究所アフリカ・センターのジョセフ・サニー所長は、国連安保理常任理事国である両国が、アフリカでクーデターを起こしやすい環境をつくり出したと指摘する。「クーデターに対して安保理が制裁を科そうとしても、中露が反対することが分かっているからだ」(サニー氏)。

 最も顕著なのはマリだ。2年前のクーデターで軍事政権が権力を奪取すると、2021年末に中露は、選挙の実施や民政復帰の約束を守らなかった軍事政権への国連制裁に反対した。

 だが、クーデターによって、国内が経済的、政治的に安定することはほとんどない。テキサス州のアンジェロ州立大学助教、ウィリアム・テイラー氏は、「多くの場合、クーデターで安定は損なわれる。権力を握った軍部は、統治の経験がなく、権力に執着するため意味のある改革ができないからだ」と指摘した。

 米国は軍事協力に積極的で、経済支援も最大だが、外交、経済的関与という点でこの10年間、中国に後れを取っている。

 サニー氏は、アフリカで中露に対抗するには、「戦略的ビジョンとリーダーシップが必要であり、それには米国からの一貫性のあるアフリカ政策が必要だ」と訴えた。

新華社通信が公開したこの写真は、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルの発射実験の様子を捉えたものだ。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

中露、スターリンク攻撃計画を極秘協議 軍事協力の実態判明

(2026年07月19日)
フィリピン沿岸警備隊が提供したこの写真には、2025年10月12日(日)、南シナ海のフィリピンが実効支配するティトゥ島(地元ではパグアサ島と呼ばれる)付近で、中国海警局の船舶(右)がフィリピンのBRPダトゥ・パグブアヤに向けて放水砲を発射する様子が写っている。(フィリピン沿岸警備隊提供、AP通信経由)

中国は依然国際法に違反 南シナ海仲裁判断10年で米軍

(2026年07月18日)
新華社通信が公開したこの写真には、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルが海面から飛び出す様子が写っている。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)

米、中国のSLBM発射実験を「事前通報が不十分」と非難

(2026年07月13日)
2024年8月4日、ウクライナ国内の非公開の場所に設置されたパトリオット防空ミサイルシステムの上空を、ウクライナ空軍のF-16戦闘機が飛行している。(AP通信/エフレム・ルカツキー撮影、資料写真)

トランプ氏、ウクライナが「パトリオット」製造 専門家は生産開始に数年

(2026年07月12日)
2024年7月3日、カザフスタンのアスタナで開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の傍らで行われた会談で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)と中国の習近平国家主席が握手を交わした。(セルゲイ・グネーエフ、スプートニク、クレムリン・プール写真、AP通信経由)

中国企業、ロシア占領下のウクライナに進出 経済的影響力を拡大

(2026年07月11日)
ウクライナの無人システム部隊K-2旅団の兵士が、2026年6月22日(月)、ウクライナのドネツク州前線で、ロシア軍陣地に向けて飛行する前に、中距離ドローンを離陸地点で運んでいる。(AP通信/エフゲニー・マロレトカ)

ウクライナ防衛産業、実戦経験生かし欧州との連携を深化

(2026年07月10日)
2021年9月21日、ニューヨークで開催された第76回国連総会の期間中、総会議場内から見た国連本部ビル。(エドゥアルド・ムニョス/AP通信提供)

中国「民族団結法」施行に抗議、チベット人が米で焼身自殺

(2026年07月07日)
2024年4月23日火曜日、中国東部山東省青島市で中国人民解放軍海軍創設75周年を記念する一般公開日の終わりにミサイル駆逐艦「貴陽」の近くに夕日が沈む。(AP通信/ン・ハン・グアン)

インド太平洋軍司令官、中国の脅威を警告 戦力強化へ新規兵器に1220億ドル要求

(2026年06月19日)
ハイテクを駆使した政府のハッキング室で、中国軍関係者がハイブリッド戦争の一環として敵対国から国家機密を盗み出す作業を行っている。(写真提供:DC Studio via Shutterstock)

米FBI、偽コンサル会社13サイト閉鎖 中国の対米情報工作に利用

(2026年06月15日)
026年6月3日水曜日、韓国ソウルの体育館で、韓国中央選挙管理委員会の職員が地方選挙の投票用紙が入った箱を確認している。(AP通信/アン・ヨンジュン)

地方選混乱で保守派が抗議行動 特別検察官が選管を捜査へ-韓国

(2026年06月11日)
→その他のニュース