台湾キリスト教徒に弾圧懸念、併合で「再教育」の標的に
By Mark A. Kellner – The Washington Times – Friday, August 12, 2022
中国が大規模な軍事演習を実施するなど、台湾併合へ圧力を強化していることを受けて専門家らは、中国が台湾占領に成功すれば、まずキリスト教徒が弾圧を受けることになると懸念を表明している。
在米の福音派キリスト教会牧師ボブ・フー(傅希秋)氏は、「(台湾が占領されれば)キリスト教徒がまず最初に激しい攻撃を受ける。香港のキリスト教徒よりも激しい弾圧になる」と主張、駐仏中国大使が今月初め、テレビのインタビューで、併合されれば、台湾人を「再教育」すると語ったことを引き合いに出しながら、まず宗教が「再教育」の標的になるとの見方を示した。
中国生まれのフー師は、1997年に宗教迫害を逃れて米国に移住、中国での信教の自由の推進を支援する「チャイナエイド」を創設した。
台湾のキリスト教徒は100万人以下で、人口の約4%だが、政界への影響力は強いという。
台湾長老派教会(PCT)は、19世紀に英国とカナダからの宣教師によって設立された。蒋介石の国民党政権下で迫害を受けたが、併合に反対する民進党との関係が深く、フー師は、PCTは「逮捕、殺害の第一の標的」になると警告した。
また、台湾に4年半滞在したという宣教師は匿名で、共産党政権になれば「信教の自由に重大な影響が及ぶ」と指摘、「すべての宗教団体は政府機関に登録することを求められ、監視を受ける。指導者の任命も監視され、神学校での教育は共産主義思想に沿うよう監督を受ける」と述べた。
レーガン政権で国防総省高官を務め、慈善団体「迫害されたキリスト教徒を救え」のフランク・ギャフニー会長はワシントン・タイムズに、中国で認められるのは習近平国家主席を崇拝する修正された宗教だけであり、「イエス・キリストを信じる台湾の人々は特に強い恐怖、迫害、略奪にさらされる」と警告した。