バイデンの移民政策の失政を証言
By Editorial Board – The Washington Times – Thursday, September 1, 2022
先週、税関・国境警備局(CBP)職員らは、移民の密入国請負業者らによって置き去りにされていた乳幼児らを救出した。捜査官らは、泣いている1歳半の子供と無反応な生後4カ月の子供を発見、ルークビルの病院に搬送した。
当局は、拘束された移民が子供の安否確認を求めたことを受けて、その場所を知った。子供らは、その後、病院を出て、米国の国境を越えてきた同伴者のいない未成年者の世話をする難民再定住事務所に戻された。
ツーソン・セクター国境警備局長のジョン・モドリン氏は声明で「このようなことは、金儲(もう)けで移民を搾取する密入国業者らの悪事の一例にすぎない。実に残虐な行為だ。密入国業者らの冷酷さを、甘く見てはいけない」と述べた。
アリゾナ州の税関・国境保護捜査官によると、2人の子供が置き去りにされた地域では、トランプ大統領が離任して以来、国境を越える移民が指数関数的に増加している。
「今年は、これまでのところ、ツーソン・セクターで、2021会計年度に国境を越えて密入国させられた同伴者のいない子供が12%増加し、2020会計年度に比べると、234%増になる」と、税関・国境保護局は述べている。
2人が保護されたのは、南部国境地域のアリゾナ州オルガンパイプサボテン・モニュメント。ちょうど、国境警備隊長ロール・オルティス氏の証言録取が公開され、ホワイトハウスの国境政策の失策を厳しく批判する様子を伝えていた。
オルティス氏は、7月28日にフロリダ州のアシュリー・ムーディー司法長官が国土安全保障省その他の国境機関を相手取って起こした訴訟の一環として行われた証言録取で、「私の経験によれば、入国しても結果を伴わないときに移民が増加した」と証言した。
証言録取担当弁護士は「つまり、移民が、行っても大したことにはならないと思っていれば、さらに大挙して国境にやって来る。そういうことか」とオルティス氏に聞いた。
これに対しオルティス氏は「移民は、解放される可能性があると告げられたら、増加するだろうという仮説は成立する」と答えている。
ムーディー氏はこの訴訟で、バイデン政権は移民国籍法(INA)に違反していると告発した。INAは、米当局が拘束した不法移民を出身国に送り返すことを義務付けている。この件は、2023年1月に北フロリダ地方裁判所で公判が予定されている。
オルティス氏の視点は非常に貴重であり、彼の言葉は極めて厳しい。国境の治安に当たる主要機関の責任者として国境の危機とその原因について、これ以上の洞察力を持っている者はほとんどいない。一つの文章で、彼は、法律に違反しても、そのことの結果が伴わないとき、人々はそれを破り続けるという単純な真理を引き出したが――バイデン政権はまだ、これを理解していないようだ。
「結果が伴わない」移民政策は、南西部の国境沿いに住む米国人を危機にさらし続け、現在、最も悲劇的な犠牲者であり続けている同伴者のいない移民の子供たちの命を犠牲にしている――この事実は、バイデン氏の大統領としての評価を傷つけ、今後、長い年月、彼の遺産に付きまとうであろう。