米国は、より優れた極超音速ミサイルの開発に時間をかける

(2023年6月17日)

2018年3月1日木曜日、APテレビを通じてRU-RTRロシアテレビが提供したビデオグラブでは、コンピュータシミュレーションにより、目標に向かう途中でミサイル防衛を迂回するように機動する極超音速車両「アバンガルド」が示されている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、モスクワが吸収しようとしている占領地域の支配権を取り戻そうとするウクライナの試みを追い払うために、核兵器を使うことを躊躇しないと警告している。(RU-RTR Russian Television via AP, File)

By Ben Wolfgang – The Washington Times – Sunday, June 11, 2023

 待望の極超音速兵器の戦場デビューは大失敗に終わったが、専門家によれば、それは技術上の根本的な問題よりも、誰が引き金を引いたかに大きく関係している。

 ロシアの極超音速ミサイル「キンジャル」は、ウクライナの標的への命中に何度も失敗している。多くの場合、ウクライナ軍が配備している効果が実証済みの米国製パトリオット・ミサイルの砲列に迎撃されている。

 ロシアは何年も前から、極超音速兵器計画は米国防総省をはるかに先行しており、超高速で機動性のあるミサイルは世界で最先端の防衛システムさえも回避できると豪語していた。

 少なくともこれまでのところ、現実は大きく異なっている。ウクライナがロシアのキンジャルミサイルを比較的容易に破壊できたことで、米国や世界中の国家安全保障コミュニティーでは、極超音速兵器が専門家が予測してきたように戦況を一変させ得るものであるかについて、真剣な議論が巻き起こっている。

 米国における極超音速兵器の研究者コミュニティー内では、ロシアの極超音速兵器の悲惨な結果は、ただ一つの明確な教訓をもたらしたと主張されている。

 パデュー大学応用研究所のマーク・ルイス最高経営責任者(CEO)は、「ロシアは本当にくだらない兵器を作っているというのが、一番のメッセージだと思う」と語った。同研究所は先週、4100万㌦かけた「極超音速応用研究所」を立ち上げた。

 支持者たちは、この施設や米国内の他の機関や研究拠点における取り組みによって、米国が極超音速軍事技術でロシアや中国に大きく後れを取っているというワシントンでの言説にすぐに反証できると述べる。

 実際に、事実はより複雑なようだ。専門家によれば、ロシアと中国は極超音速システムの実用化で米国をリードしているように見えるが、これらのシステムは通常、肝心な時に役に立つものではないという。

 米国の研究者たちは、長期的な計画に取り組んでおり、ロシアの失敗によって思いとどまることはないと語る。

 ルイス氏は、「『極超音速兵器は、あなたたちが言っていたほど効果的でないということなのか?』と言われるが、そんなことはまったくない」と述べた。

 先週行われたブリーフィングで、ルイス氏は記者団に「ロシアのシステムは非常に限定的だということだ」と語った。「ロシアが言っていることの多くは、言ってみれば大げさだ。しかし …彼らのシステムの性能を見て、われわれのシステムを類推するようなことは絶対に避けなければならない」

 音速の5倍、つまりマッハ5を超える速度で移動できる極超音速兵器を追求する米国の敵は、ロシアだけではない。中国も極超音速兵器に巨額の投資を行っている。太平洋で起こり得る紛争において、米国とその同盟国に対して優位に立つことができると期待しているからである。

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