中国金融に台湾侵攻の兆し、アナリストが警告

(2023年7月14日)

新華社通信が公開した写真で、2017年7月30日(日)、中国北部の内モンゴル自治区にある竹里河訓練基地で行われたPLA創設90周年記念軍事パレードで、人民解放軍の部隊を視察する習近平国家主席が軍用ジープの上に立っている。習近平は経済、宣伝、その他の主要な機能を自ら担当するようになり、「万物の主席」と呼ばれるようになった。これは、意思決定を共有することで権力闘争を避けようとする習近平のコンセンサスを覆すものだった。(Li Tao/Xinhua via AP, File)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, July 12, 2023

 保守派金融アナリストによると、中国は早ければ1年後に台湾に対する戦争を開始できるよう準備を進めている。

 ヘッジファンドマネジャーで、シンクタンク、ハドソン研究所の中国センター理事を務めるカイル・バス氏は12日に行った講演で、紛争を防ぐ鍵は、米政府が北京に対して厳しい金融制裁を準備することだと述べた。

 バス氏は、中国の習近平国家主席について「台湾を侵略する可能性は高いと思う」と語った。

 「私は軍事戦略家でも軍事アナリストでもない。金融アナリストだ。(中国に関して)どれを見ても、一つの方向に向かっているように見える」

 ヘイマン・キャピタル・マネジメントの創設者で最高投資責任者(CIO)であるバス氏によると、台湾への攻撃は、今後1年から1年半のうちに起き、米国の介入と地域紛争に発展する可能性が高いという。

 バス氏の見方は、中国の台湾攻撃は差し迫ったものでも必然的でもないと主張するオースティン国防長官、ミリー統合参謀本部議長ら、バイデン政権高官とは対照的。

 しかし、米インド太平洋軍のアキリーノ司令官は、習氏は2027年までに台湾をめぐる戦争に備えるよう軍に命じていると警告している。

 中央情報局(CIA)のバーンズ長官も昨年、中国による台湾占領の試みは近いと主張、「中国指導部が何年か先、台湾を支配するために武力行使を選ぶかどうかではなく、いつ、どのようにそれを行うかということが問題だ」と述べた。

 バス氏は講演の中で、習氏は昨年10月以来、台湾の占領が最優先事項であることを明らかにしてきたと述べた。

 習氏による六つの主要な演説はすべて、戦争に備える必要性と、9000万人を超える中国共産党員が「偉大なる闘争」に備えることを促している。中国の戦争準備の主な指標は、人民解放軍(PLA)の即応シミュレーション、党の指令や新法などの戦争に向けた政治的措置、一連の財政措置などだ。

 中国はここ数カ月、ウクライナ侵攻後にロシアに科されたような、米国による制裁から保有するドルを守るための措置をとってきた。

 「米国の資本市場は世界で最も深く、流動性の高い市場であり、現在先進国で最も金利が高い。中国は余剰資金で米国債を購入するはずだが、実際には売っている」

 習氏は最近、大量の経済情報を含む西側からのデータを遮断する措置をとった。これは、中国が戦争に備えている重要な兆候だとバス氏はみている。

 中国はドル建て債券の償還も意図的に行っておらず、中国の不動産開発業者が保有する1700億ドルの債券のうち65%がすでに償還期限を過ぎているとみられている。

 最近、米企業ミンツ・グループ、ベイン・キャピタル、キャップビジョンが中国のライバル企業の情報を収集していたとして、中国の治安部隊は3社のオフィスを家宅捜索した。施行されたばかりの改正反スパイ法で、このような情報収集は違法とされた。

 バス氏によると、中国はまた、ドルから金への資産の多角化を進めており、4月には金の保有量を8・09トン増やし、現在の備蓄量は2076トン。穀物もまた、来るべき紛争を見据えて備蓄されているという。

 バス氏は、米国が破壊的な金融・経済制裁を科せば、戦争を抑止できると述べた。

 「私が提唱しているのは、もし中国の日常の全取引のうち、国境を越えた取引の86%がドル建てであれば、ボタンを一つ押せば、中国経済をまひさせることができるということだ」

 またバス氏は、世界の銀行決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から中国を切り離せば、中国の輸出指向経済は壊滅的な打撃を受けるだろうと指摘。もし台湾に侵攻するようなことがあれば、中国の国有企業や銀行はすべてSWIFTから遮断され、国内経済は1カ月以内に停止すると中国に通告すべきだと主張した。

 バス氏によると、この案には、ウォール街の金融関係者が反対し、歴代政権がこの措置を検討するのを妨げてきたという。中国への抑止力としてSWIFTを使うことは、中国で金儲けをしたい人々には「刺激的過ぎ」と映るからだ。

 バス氏は、財務省とその外国資産管理局は、そのような措置の準備を整えておくべきだと訴えた。

第102戦闘攻撃飛行隊に所属するF/A-18Fスーパーホーネットが、空母USSキティホークから最後の発艦を行う。米国カリフォルニア州サンディエゴ、2008年6月8日。写真:カイル・ガーロー/米国海軍。

中国潜水艦の米空母接近から20年 中国海軍の太平洋進出を象徴する転換点に

(2026年11月01日)
カリフォルニア州選出の共和党下院議員、ヤング・キム氏が2024年4月15日、ワシントンの連邦議会議事堂で演説を行った。(AP通信/J・スコット・アップルホワイト撮影、資料写真)

共和下院議員、「敵対国」中国への渡航警戒レベル引き上げを要請 不当拘束の危険性指摘

(2026年10月30日)
ピート・ヘグセス米国防長官は、2026年10月28日(水)、フィリピン中部セブで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)国防相非公式会合に出席した。(ジャム・スタ・ローザ/AP通信提供プール写真)

米国防長官、イラン紛争でも対中抑止揺らがず 第1列島線防衛で連携強化

(2026年10月29日)
韓国の李在明大統領は、2026年9月18日(金)、ソウルの大統領府(青瓦台)で記者会見を行った。(AP通信/アン・ヨンジュン撮影、プール提供)

韓国の対露接近に疑問の声 ウクライナとの対立深まる

(2026年10月28日)
ピート・ヘグセス国防長官は、2026年10月21日水曜日、ワシントンD.C.のホワイトハウス東室で行われたドナルド・トランプ大統領との円卓会議で発言した。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

中国「孔子学院」、名称変え活動継続 米国防長官「すべて解体」

(2026年10月27日)
北朝鮮政府が2026年10月21日(水)に提供したこの写真には、北朝鮮の指導者である金正恩の妹、金与正(中央左)が、2026年10月20日(火)に北朝鮮の軍関係者とともに前線地域を視察する様子が写っている。北朝鮮政府が配布したこの写真に写っている出来事を、独立系ジャーナリストは取材できなかった。この写真の内容は提供されたものであり、独自に検証することはできない。(朝鮮中央通信/AP通信経由)

北朝鮮が強硬措置、拡声器を再稼働へ 韓国の対話路線に打撃

(2026年10月26日)

欧州での戦争に備える米陸軍 ロシアのミサイル・ドローン攻撃を想定

(2026年10月24日)
ドナルド・トランプ大統領(右)と中国の習近平国家主席は、2026年9月24日(木)、ワシントンD.C.のホワイトハウスのブルールームバルコニーから、新設されたヘリポートで行われた無言の小隊閲兵式を観覧した。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

中国、依然フェンタニル原料を輸出 米政権、規制の実効性を疑問視

(2026年10月23日)
2025年1月28日、北京でスマートフォンアプリ「DeepSeek」のページがスマートフォンの画面に表示されている。(AP通信/アンディ・ウォン撮影)

国土安保省、政府機関から中国AI排除を命令 情報の悪用を懸念

(2026年10月22日)
軌道上のロシアの宇宙船。写真提供:Dima Zel(Shutterstock経由)。

ロシア、米レーダー衛星への攻撃中止か 26メートルまで接近、予行演習の見方も

(2026年10月21日)
→その他のニュース