中国、地下核施設を増強-米国防総省報告

(2023年10月30日)

2021年10月9日、北京の人民大会堂で行われた辛亥革命110周年記念イベントで演説する中国の習近平国家主席。中国の軍事力に関する米国防総省の新たな報告書によると、北京は2030年までに核兵器保有量を大幅に増やす勢いであり、ロシアのウクライナ戦争から「ほぼ確実に」学んでいるという。(AP Photo/Andy Wong, File)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, October 25, 2023

 米国防総省は、中国の軍事力に関する年次報告で、中国が大規模な軍備増強の一環として拡張している地下核・兵器施設についての詳細を公表した。

 報告は今月中旬に公開され、中国の核戦力を隠蔽し、保護するための地下施設に触れている。地下壕(ごう)やトンネルは人民解放軍(PLA)の核弾頭やミサイルを保管するとともに、指揮統制施設としても使用され、「近代的なミサイル・地上・航空・海軍部隊」の強化にも貢献しているという。

 報告によると、「(中国は)何千もの(地下)施設(UGF)を持ち、毎年、増設している。外国からの介入を避け、戦力を投射するために重要な施設であり、PLAがミサイル攻撃の影響から貴重な資産を守り、敵国から軍事作戦を隠蔽することを可能にしている」。

 核兵器の専門家で、ポトマック財団会長のフィル・カーバー氏は、12年前にオープンソースインテリジェンス(オシント。公開情報を入手、分析する情報活動)の一環として、中国の地下核施設を初めて明らかにした。同氏は、今回の国防総省の報告書は、保管されている兵器の量が大幅に増加していることを裏付けていると述べた。

 カーバー氏は、「中国は、人工衛星に探知されないよう注意深く隠蔽しており、追跡するのは非常に困難だ」と述べた。

 これらの地下施設は、核施設が核による第一撃にも耐え得るようにするための戦略的抑止の一環。

 報告書によれば、地下核燃料庫の拡張は1980年代半ばから後半に始まり、91年の湾岸戦争と99年のユーゴスラビアでの米国と北大西洋条約機構(NATO)による空爆の後、「緊急性が高まった」という。これらの作戦によって中国は、自国にとって脅威となり得る精密なミサイル攻撃や爆撃を目の当たりにした。

 「これらの軍事行動を見た中国は、通常兵器や核による攻撃から軍事資産を守り、抗堪性を高めるため、地下深くに施設を建設する必要性を認識した」と報告書は述べている。

 中国の地下基地計画の詳細は、カーバー氏が国防総省の国防脅威低減局のために作成した11年の報告書「中国の地下の長城」で初めて明らかにされた。

 全土に広がる地下施設には、4800㌔を超えるトンネル、鉄道、工場が収められている。最大の地下核貯蔵施設は、中国北中部の西安市の東約140㌔の秦嶺山にあり、「22基地」と呼ばれている。

 また、重慶市の近くに「プロジェクト816」として知られる人工洞窟を建設し、核弾頭用の燃料を製造するための地下原子炉を備えた兵器製造施設としている。

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