ディズニー左傾化、業績に悪影響
By Editorial Board – The Washington Times – Tuesday, November 28, 2023
ウォルト・ディズニー社の政治活動への進出は、ビジネス上良い結果をもたらしていない。先週、証券取引委員会に提出した書類の中で、同社の首脳陣は、「環境と社会的目標の達成に向けた当社の取り組み」と「世間や消費者の趣味や好みとのズレ」が、「当社のエンターテインメントに対する需要に影響を与える」可能性があることを明らかにした。
それは、過小評価だ。ディズニーによる高予算の最新作である女性スーパーヒーロー映画「マーベルズ」は期待外れの結果で、公開直後の週末の興収は4600万㌦と、ディズニー傘下のマーベル・スタジオにとって最悪の水準となった。前作「アベンジャーズ」は2019年の全期間を通して27億㌦を稼いだが、今回の作品は製作費を回収するのに苦労するだろう。
この傾向に注目した投資家たちは、2021年に入ってからディズニーの株価を半分近くまで下落させた。彼らは、すべての年齢層に適した健全なエンターテインメントを提供する代わりに、「マーベルズ」のような最近の映画が、社会的目標を促進することを優先し、優れたストーリー性を犠牲にしていることに気づいている。
ハリウッドが政治的なポイントを稼ぐために無用にキャラクターの人種や性別を交換する傾向が、あまりにも露骨になってきたため、下品なアニメシリーズ「サウスパーク」が「パンダーバースへの参加」というエピソードでこれを風刺した。この中で、「あなたが愛するすべての人々を、家父長制について不平を言う多様な女性に置き換えるディズニーの幹部」について言及している。
ディズニー・スタジオの創設者であるウォルト・ディズニーだったら、自らの会社のこのような姿を容認しないだろう。ディズニーは、その最初のヒット作である1937年のミュージカル・アニメーション「白雪姫」で、家族的価値観の代名詞となった。そして今、同スタジオは、家父長制に不平を言う傾向があり、多様な人種背景を持つ主演女優を起用して、この古典的なおとぎ話をリメイクしようとしている。
「現実として、このアニメは85年前に作られたものだ」と、リメイク版の主演であるレイチェル・ゼグラーさんは説明する。「だから、女性が権力ある役割を担うという考えや、女性が世の中でどのような役割を果たすのがふさわしいかについては、極めて時代遅れだった」
新しい物語では、王子様はもはや白雪姫を救わない。ゼグラーさんが言うように、現代の女性は「文字通りのストーカー男」に救われることはないのだ。これは愛すべきおとぎ話の趣旨を完全に無視している。残ったのは、興行的に大打撃となった、ある種のディストピア(暗黒の未来像)的なフェミニズムの物語である。
ディズニーはもしかしたら、異なる形で王子様によって復活するかもしれない。共和党に近い大物投資家であるネルソン・ペルツ氏は、取締役会の地位を得るために自身のファンドが保有するディズニー株を25億㌦に増やした。ペルツ氏は、政治ではなく利益に焦点を当てることを望んでいる。この賢明な考えは、他の株主にも魅力的に映るはずだ。
保守系メディア「デイリー・ワイヤー」もまた、不朽の物語を忠実に再現した「白雪姫と悪の女王」の公開を控えている。この映画は、ディズニーの公然たる失敗を利用し、ハリウッドの左傾化によって生じた子供向けコンテンツの空白を埋めるべく発表された。
ディズニーが大衆の求めるものを提供することを拒む中、他の企業がその魔法を取り戻すべく名乗りを上げていることは気分が良い。