全寮制大学のコスト上昇でオンライン学習が流行
By Sean Salai – The Washington Times – Monday, April 29, 2024
大学の学費がかつてないほど高騰している。そのため、教育関係者は低コストのオンライン授業の人気が高まっていることに注目している。全寮制の大学では学費、部屋、食事のために1000万円以上の債務を負うことなるが、そういった負担を経験できる可能性があるという。
大学のネットワーク「キャリア・エデュケーション・カレッジ・アンド・ユニバーシティー」のジェイソン・アルトマイア氏は、新型コロナウイルスの感染拡大の前は「オンライン教育は伝統的な対面教室環境よりも何らかの形で劣っている、もしくは標準以下であるという考えがあった」と述べた。
ペンシルベニア州の元民主党下院議員でもある同氏は「その多くは変わった。私たちは皆、ビジネスミーティングや個人的な交流と同様に、教育においてもオンライン環境に慣れてきた」と語った。
国立学生クリアリングハウス研究センターのダグ・シャピロ氏は、「パンデミック前から(オンライン入学が)加速している。パンデミックがすべてをオンラインに向かわせたと思う。また学生が大学の費用の心配をしているという意味もあるようだ」と述べた。
クリアリングハウスによると、全国1520万人の学生のうち、2023年秋に80万8000人の学部生がオンライン大学の4年プログラムに入学した。これは2022年秋から4%、2018年から22%上昇している。
非営利研究センターはこれらの学生の半数以上がビジネス、医療専門、コンピューターサイエンス、情報セキュリティー、心理学の五つの科目を専攻していると述べた。彼らは寄宿生よりも女性、黒人、ヒスパニック、25歳以上である可能性が高かった。
さらに、教育省の国立教育統計センターの最新データによると、すべての大学生の53.4%が2022~23年に少なくとも一つのオンラインコースを受講した。これは新型コロナの制限がキャンパスを閉鎖する前の2019~20年の36.6%から増加している。
最近の報告によると、国内のエリート大学が学費を過去最高に引き上げた。ボストン大学、ブラウン大学、ダートマス大学、ハーバード大学、ペンシルベニア大学、南カリフォルニア大学、タフツ大学、エール大学は、この秋から年間9万㌦(約1400万円)になる。
オンライン学士号の学費ははるかに安い。遠隔学習の他のセールスポイントには食費や住居費、通学費、教材費の削減などがある。
例えば、南ユタ大学は、一般学習のオンライン学士号は1単位時間あたり75㌦(約1万1000円)だが、寄宿生は最初の単位時間あたり300㌦(約4万7000円)だ。公立学校は経済的理由で大学を中退した人々に学位を売り込んでいる。
2020年秋に79人の学生で新型コロナによる封鎖中に開始された南ユタ大学の「スピードウェイBGS」プログラムは、学生が今年528人となり、162の学位を授与した。大学は学士号の授業料を最大9000㌦(約140万円)請求するが、これは寄宿生が支払うよりも約1万8000㌦(約280万円)少ない。
南ユタ大学の大学院およびオンラインのスティーブ・メレディス副学長は、「大学に通い始めたが学位を取得せずに去った国民が何千人もいる。スピードウェイプログラムは、始めたことを終わらせ、最も手頃な価格と効率的な方法でそれをしたい人のために特別に作られている」と語った。