長時間の動画視聴は幼児の情緒に悪影響-研究

(2024年8月15日)

2018年7月12日撮影、東京郊外の吉川にあるコビー幼児園で、iPadで三角形に絵を描くという課題でデジタルプログラムに取り組む子どもたち。子供たちにとっては、楽しむことがすべてなのだ。タブレット型コンピュータを導入した日本の幼児教育プログラムは、子どもたちがデジタル時代に対応できるようにすることを目的としている。(AP Photo/Yuri Kageyama)

By Sean Salai – The Washington Times – Monday, August 12, 2024

 タブレットで動画を見る幼児は、視聴時間が長くなるにつれて、就寝時に機嫌を損ねる傾向が強くなるという研究結果が発表された。

 6人の研究者が、カナダのノバスコシア州の就学前の子供を持つ315人の親を対象に、2020年から2022年にかけて毎年調査を行った。3歳半、4歳半、5歳半の子供のiPad(アイパッド)、タブレット、リープパッド、iTouchでの動画視聴を追跡調査した。

 その結果、3歳半の幼児に1日73.2分長くビデオを見せると、毎日の育児の中で子供の怒りやイライラが22%増加することが分かった。

 この結果は、幼少期にタブレットを使用することで、年齢を重ねるにつれて感情をコントロールすることが難しくなる可能性を示唆しているという。

 この研究の共著者で、ケベック州シェルブルック大学の発達心理学者のキャロライン・フィッツパトリック氏は「例えば、自分のしたいことを妨げられた時、おもちゃを拾うように言われた時、寝るように言われた時などに、イライラしたり、怒ったり、かんしゃくを起こしたりする」と指摘している。

 フィッツパトリック氏の研究チームは、この研究結果を12日に米医学誌「JAMAペディアトリクス」誌に発表した。

 研究チームは、幼児のイライラと怒りを測定するため、親に一連の項目にどの程度同意するかを0~7段階で尋ねた。数字が大きいほど、かんしゃくが長く、激しいことを示す。

 その中の一つに「子供は寝なさいと言われると怒り、自分の思い通りにならないとかんしゃくを起こす」がある。

 ほとんどの動画コンテンツは、ユーチューブ、ネットフリックス、ディズニープラスなどの動画ストリーミングサービス上の番組やショーから来ている。

 公衆衛生当局は、新型コロナの大流行中に動画視聴が増えたことが若者の精神衛生に悪影響を与えていると警告している。

 IT機器での動画視聴中毒は、早ければ幼児期から始まり、健全な精神・情緒的発達を妨げる可能性があることを示唆する研究が増えている。

 米小児科学会は、ビデオチャット以外で、2歳未満の子供に動画視聴をさせないことを推奨している。また、2~5歳の子供には、質の高い番組を1日1時間までにすべきだとしている。

 12日に発表された研究によると、新型コロナの大流行の間、家族がタブレットなどでの視聴に依存するようになったため、幼児がモバイル機器に費やす時間は、2020年の1日5分から2022年には1日55分に増加したという。

 フィッツパトリック氏は、ほとんどの子供は3歳半の「かなり前から」動画を視聴しているとした上で、子供の機嫌を取るためにタブレットを使わないよう親に呼びかけた。

 同氏は電子メールで「幼児によるタブレットの使用を注意深く監視し、就学前の低年齢児童の使用を制限することを勧める」と強調した。

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