物価高騰でクリスマス消費冷え込み
By Sean Salai – The Washington Times – Tuesday, November 5, 2024
最新の報告によると、4年にわたる高インフレによる価格上昇で個人消費が増加し、クリスマスシーズンにさらなる寒気をもたらしている。
信用調査会社エクスペリアンが5日、ワシントン・タイムズに提供した調査報告によると、米国の消費者の68%がインフレによりホリデーショッピング(感謝祭後から年始ごろにかけての買い物シーズン)の計画に悪影響があると答え、43%が節約を予定しているという。
さらに、63%がクリスマスシーズンには大抵お金を使い過ぎると回答し、今年の買い物にストレスを感じているという人も33%いた。回答者の大半は、特売やセールのせいで食べ物や余計な贈り物にお金を使い過ぎてしまうと答えた。
エクスペリアンのクリスティーナ・ローマン消費者教育・権利擁護担当マネジャーは、この調査結果から、今年は家族が賢く予算を組んで余計な支出を抑えることが不可欠だと述べた。
ローマン氏は電子メールで、「ホリデーシーズンは当然、家族や友人とより多くの時間を過ごし、心のこもった贈り物を贈りたい季節だ」とした上で、「ただ、消費者は季節の楽しみにとらわれて、自分の経済力や目標を見失ってはならない」と注意を呼び掛けた。
米国のクレジットカード負債と休日の支出が過去最高を記録した。
米国の消費者負債は、過去最高の17兆㌦超えとなった。エクスペリアンの調査では、調査対象となった買い物客1002人のうち46%が今年のホリデーシーズンに買い物をする予定だと答え、負債総額増に拍車を掛ける。
全米小売業協会(NRF)は最近、今年のクリスマス時期の消費者支出の主な支出先は家族へのプレゼントで、インフレ調整前で1人当たり平均902㌦と過去最高に達すると推定した。これは昨年より25㌦多く、パンデミック(新型コロナ感染拡大)前の2019年に記録した過去最高額より16㌦高い。
ノースカロライナ州のメソジスト大学で教鞭(きょうべん)を執る経済学者のロバート・グマイナー氏は、ホリデーシーズンの小売支出が年間3%未満しか増加していないことは、国民1人当たりのホリデーシーズンの支出が25㌦増えるとされる原因に、2.4%という消費者インフレ率があることを裏付けていると述べた。
グマイナー氏は「米国人はより少ない物のためにより多くのお金を費やしている」と述べ、「クリスマスプレゼントを買う数は減っていると思うが、支出額は大きく変わっていないのだ」と指摘した。
同氏は、2021年1月にバイデン大統領が就任して以来、給与額が変わっていない成人は実質所得の約5分の1を失っており、同じ金額で「得られるものが約20%減っている」と強調した。
労働統計局によると、消費者物価はパンデミック以降、累計20.8%上昇している。
リッチモンド大学のトム・アーノルド金融学教授は、「現在、物価は過去数年ほど急激には上昇していないが、消費者がこれまで支払ってきた金額よりはまだ高い」と指摘し、「さらに、この高水準の物価は今後も続くだろう」と予測する。