不正受給撲滅で赤字軽減へ

(2025年1月21日)

2024年12月5日木曜日、ワシントンの連邦議会議事堂に到着し、マイク・ジョンソン下院議長、億万長者のイーロン・マスクと会談するビベック・ラマスワミは、ドナルド・トランプ次期大統領が構想する非公式の政府効率化省(DOGE)の会議を招集した。(AP Photo/J. Scott Applewhite)

By Stephen Dinan – The Washington Times – Monday, January 13, 2025

 米連邦政府が給付金の不正受給に費やしている金額は年間8000億ドルにも上る。これに対し、有力専門家は、トランプ新政権は省庁や政府機関の削減なしに連邦政府の赤字を軽減できるだろうと指摘した。

 レクシスネクシス・リスク・ソリューションズの政府部門CEOであるヘイウッド・タルコーブ氏は、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)やフードスタンプ(低所得者向け食料購入補助)といった政府の大規模支出プログラムの2割が不正受給で無駄になっていると推定している。

 生じた無駄の規模は、詐欺や不正行為に対して大幅な変更が必要になることはないという数十年来の政府の常識を覆すものだ。新型コロナウイルスのパンデミックを通じて大規模な不正が明らかになった今、専門家はそれを撲滅することに時間と労力をかける価値があると述べている。

 タルコーブ氏はワシントン・タイムズに「おそらく年間8000億ドルが眠っていると思うが、5000億ドルは容易に取り戻せると思う」とし、「焦点を当てるべきは不正受給と不適切な支払いだ。何らかのプログラムへの支出を削減するためにこうした措置を必要とするケースは多くないと思う」と語った。

 ドナルド・トランプ次期大統領と彼の予算削減部門である政府効率化省(DOGE)は、連邦政府の赤字を大幅に削減する計画を立てている。

 保守派は公共放送や教育省などの主要な政府プログラムの廃止を検討している。

 タルコーブ氏は、プログラム全体を廃止する前に、詐欺や不正行為に対してDOGEが大きく行動する余地があると指摘した。

 元連邦情報技術担当高官で、現在はデジタル本人確認および詐欺防止技術企業であるソキュアの公共部門ゼネラルマネジャーであるジョーダン・バリス氏は、政府機関が偽りの請求や誤った支給を防ぐためにもっと努力すれば、政府は多額の費用を節約できるだろうと述べた。

 バリス氏は「今日多くの連邦プログラムに対して支払われる金額の1~2割が不正であったとしても驚かない」と言う。

 DOGEのリーダーであるイーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏は、削減目標として5000億ドルから2兆ドルを提案したが、マスク氏は今月、1兆ドルがおそらく最適値だろうと述べた。

 マスク氏はX(旧ツイッター)のインタビューで、政治戦略家マーク・ペン氏に対し「2兆ドルを目指すつもりだ。それが最良の結果だと思う」と強調し、「だが、ある程度の余裕は必要だと思う。2兆ドルを目指すなら、1兆ドルは獲得できる可能性が高いと思う」と付け加えた。

 ラマスワミ氏とマスク氏はウォール・ストリート・ジャーナル紙の論説で、支出制限法案で承認されていないプログラムや、議会の承認を超えて権限を拡大している政府機関を排除したいと述べた。

 専門家らは、いかなるプログラムも廃止することなくこれらの目標を達成できると語っている。

 マスク氏は「どちらが早く5000億ドルを見つけられるか、ビベックと僕で競争しよう。僕は5日で見つけられると思う」と言い、「あと2週間で、さらに5000億ドル見つける。そんなに難しいことではない」と語った。

 専門家らは、無駄な支払いが外部に流出するのを防ぎ、本来支払われるべきではなかった給付金を追跡して回収することが鍵だと指摘し、現在の「支払って追跡する」モデルは政府運営においてひどいやり方だと憤る。

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