女子スポーツの擁護者、民主党の牙城突破へ
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2024年1月16日、ニューメキシコ州サンタフェの州議会議事堂にて、州議会演説のため議場に入るミシェル・ルハン・グリシャム州知事。(AP=共同)
By Valerie Richardson – The Washington Times – Tuesday, February 11, 2025
これまで、民主党の知事が生物学的男性の女子スポーツ参加を禁止する法案に署名したことはない。しかし、男女別スポーツを支持する活動家たちは今年、ニューメキシコ州からその壁を突破しようとしている。
13日、トランスジェンダー・アスリートの問題を巡って活動家たちがサンタフェに集まり、「女性のスポーツ保護法(HR185)」に関する委員会公聴会が開かれる。この法案は、女子・女性の競技への「男性の参加」を禁止するものだ。
法案を提出した共和党のアンドレア・リーブ州下院議員は、「私たちはタイトル9(性別による差別を禁止する法律)などの保護策と共に、女性専用の安全な空間を確保するために多くの努力を重ねてきた。これを諦めるわけにはいかない。ニューメキシコの優秀な女子アスリートたちのために、この60日間の会期中に超党派の支持を得られることを願っている」と述べた。
トランプ大統領は先週、生物学的男性が女子・女性のスポーツに参加することを禁止する大統領令に署名した。しかし、女性アスリートを擁護する団体は、次の大統領が4年後にこの命令を覆す可能性があるため、州レベルでの立法も依然として重要だと指摘する。
保守寄りの独立女性フォーラム(IWF)の州政策ディレクター、ジョーダン・ケンパー氏は、「大統領令は非常に適切なものだが、あくまで大統領令だ。法律として制定されたわけではない。各州は女性スポーツの保護を確実にする責任がある」と述べた。
ニューメキシコ州では、女性スポーツを守るための法案を可決しようという動きはこれまで見られず、2021年には同様の法案が民主党によって否決された。しかし、最新の世論調査によると、民主党が支配する州議会の方針は、世論と乖離(かいり)している可能性がある。
ワシントン・タイムズに共有された州内の有権者を対象とした調査では、94%が「性別ごとに分かれたロッカールームを設けることには重要な理由がある」と回答し、84%が「スポーツを性別ごとに分けることには重要な理由がある」と同意。また、84%が「性別とは、生物学的に男性と女性を指す言葉である」と考えていることが明らかとなった。
さらに民主党支持者の間でも、共和党支持者とほぼ同じような傾向が見られた。
12月18日から30日にウィック・インサイツがIWFのために実施したこの調査によると、民主党支持者の約80%がスポーツの性別分けに賛成し、「強く反対」と答えたのはわずか5.5%だった。
また、調査対象の有権者の70%が、「女子専用のスポーツカテゴリーを保護する法案に賛成した議員をより支持する」と回答した。
13日の公聴会で発言する予定のIWFアンバサダーで元オーバリン大学女子ラクロスコーチのキム・ラッセル氏は、「調査結果は圧倒的にニューメキシコ州の民主党支持者も女子スポーツを女性専用のものとして維持することを支持している」と語る。
2022年に生物学的男性のスパイクを受けて気絶した元ノースカロライナ州高校バレーボール選手のペイトン・マクナブさんも証言を予定している。彼女は今も脳振盪(のうしんとう)、むち打ち、脳出血による健康問題に苦しんでいる。
マクナブさんは、「安全性の問題は本当に重大で、まだ多くの人がこの現実を知らないかもしれない。被害に遭ったのは私一人ですが、それは私のチーム全体、家族、地域社会に影響を与えた」と語った。
一方、この法案に反対する「イクウォリティー・ニューメキシコ」も準備を進めている。
LGBTQ擁護団体であるこの組織は、2025年州議会での最優先課題の一つとして、HR185の阻止を掲げている。反対派はこの法案を「反トランス・アスリート法案」と呼んでいる。