USAID本部閉鎖を巡る法廷闘争でマスク氏とトランプ氏勝訴

(2025年4月3日)

2025年2月1日土曜日、ワシントンで撮影された米国際開発庁(USAID)。(AP Photo/Carolyn Kaster, File)

By Stephen Dinan – The Washington Times – Friday, March 28, 2025

 連邦控訴裁判所は28日、イーロン・マスク氏と政府効率化省(DOGE)に有利な判決を下し、米国際開発局(USAID)の本部およびウェブサイトの閉鎖が進められることを認めた。

 第4巡回区控訴裁判所は、下級裁判所がマスク氏を歳出削減の最終決定者と考えたのは誤りであると判断した。

 マスク氏はドナルド・トランプ大統領の最上級顧問として活動していたが、実際にUSAIDに関する最終決定を下していたのは国務長官のマルコ・ルビオ氏とそのチームであり、彼らにはその権限があったと控訴裁は述べた。

 控訴裁はまた、下級裁判所の判事がニュース報道やマスク氏のSNS投稿を曲解し、決定におけるマスク氏の役割を過大評価していたと指摘した。

 さらに、マスク氏はトランプ氏の顧問として活動しているのであり、上院の承認が必要な独立した役職者ではないと裁判所は判断した。

 マーヴィン・クアトルバウム・ジュニア判事は判決文で、「記録上の現時点での証拠によれば、マスク氏の行動は法律により与えられた公職の権限を行使したものではなく、大統領の政策の実施に関わるものである」と述べた。

 この判決には、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領によって任命されたポール・ニーメイヤー判事と、ビル・クリントン大統領によって任命されたロジャー・グレゴリー判事も同意した。

 この判決により、連邦地裁のセオドア・D・チュアン判事が下したUSAID本部閉鎖の差し止め命令が解除された。

 チュアン判事は、USAIDの閉鎖に関するいくつかの決定を精査し、それらの多くはルビオ氏や国務省の他の当局者によって承認され、実行されたものであると認めていた。

だが、USAID本部およびウェブサイトの閉鎖に関する決定については、異なる判断を下していた。

 同判事は、「現在の記録に基づけば、USAID本部の恒久的閉鎖とウェブサイトの削除を含む閉鎖プロセスを開始する決定に関与したと知られている人物は、マスク氏とDOGEのチームメンバーだけである」と述べた。

 この裁判は、世界一の富豪であり、トランプ氏の特別補佐官として連邦官僚機構の改革を主導するマスク氏の権限に関する根本的な問題に関わっている。

 司法省の弁護士らは、マスク氏はDOGEの一員ではなく、大統領の影響力のある顧問にすぎず、実際の決定権は持たないと主張していた。

 一方で、グレゴリー判事は、訴訟の結論には同意したものの、異なる理由を挙げた。彼は、原告であるUSAIDの複数の匿名職員が「訴える相手を間違えた」と指摘した。

 また、グレゴリー判事はトランプ政権に対して厳しい警告を発した。

 「被告の決定によって、どれだけの命が失われ、あるいは短縮されることになるのか、我々は決して知ることはできないかもしれない」と同判事は述べた。

 さらに、トランプ氏がUSAIDの再編を行う権限を持つことは認めつつも、議会が制定した法律に基づいて設立された機関を完全に閉鎖することはできないとも指摘した。

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