教育長官が火消し トランプ氏「中国人留学生受け入れ拡大」発言に支持者反発

コロラド州コロラドスプリングスのブロードムーア・ホテルで開催された全米知事会の夏季総会でスピーチするリンダ・マクマホン米教育長官(AP Photo/David Zalubowski)。
By Valerie Richardson – The Washington Times – Sunday, September 7, 2025
リンダ・マクマホン教育長官は7日、トランプ大統領が米国の大学に受け入れられる中国人留学生の数を大幅に増やすよう求めたことについて、審査が行われ、米国民の地位を奪うようなことはないと強調し、懸念を和らげようとした。
トランプ氏は先月、60万人もの中国人学生に米大学への留学ビザ発給することを許可すると宣言した。現在大学に在籍している推定28万人以上の学生を2倍以上に増やすことになり、支持者らから反発の声が上がった。
マクマホン氏は、この問題を巡って特に懸念されている点について触れた。まず、中国人「学生」は本質的には米国の科学技術情報を中国に送る任務を負ったスパイであり、第2は、米国の学生を一流大学から追い出してしまう、この2点だ。
マクマホン氏はFOXニュース・サンデーで「大統領は確かに増やすと考えていると言ったが、実際には、審査を受けていない学生を入国させることはできないということも言っている」と述べた。
「大統領が最も気にしているのは、まず、その枠を米国市民に優先的に適切な数だけ提供できるようにすること、何よりも、受け入れる学生が審査を受けていることをしっかり確認することだ。私たちは、優秀な人材を受け入れ、教育し、おそらくは米経済の一翼を担う人材として、この国に留まる手助けをしたい。それが大統領が一番気にしている点だと思う」
トランプ氏の発言の4カ月前、国務省はスパイ活動への懸念から中国人学生のビザを「積極的に取り消す」計画を発表していた。
トランプ氏はランクの低い大学について懸念しており、保守系ニュースサイト「デイリー・コーラー」に先週、中国人学生の受け入れ拒否に関して「彼らの学生を受け入れないというのは非常に侮辱的である」ことに加え、「制度にとっても打撃だ」と懸念を表明した。
また、2023年に米国経済に推定140億ドルをもたらした中国人留学生の受け入れによる経済的利益にも言及した。
中国やインドなどの留学生は通常授業料を全額支払うため、米国の大学から高く評価されている。加えて、彼らは自国で特に優秀で聡明な人材であることが多く、国際的な多様性と「威信」をもたらす。
大学進学コンサルティング企業のアイビー・スカラーズのウェブサイトは2022年の投稿で「大学は世界中から学生を集められることに一定の誇りを持っている。アイビーリーグやその他のトップ校は、自校のキャンパスに世界中の国々から学生が集まっていることをウェブサイトで自慢することがよくある」と指摘した。