民主党による民主主義への攻撃

トランプ対司法の法廷闘争 イラスト:アレクサンダー・ハンター/ワシントン・タイムズ
By Editorial Board – The Washington Times – Thursday, September 25, 2025
バイデン大統領は保守活動家チャーリー・カーク氏を標的にしていた。にもかかわらず民主党とその同盟メディアは、トランプ大統領こそ権威主義的だと呼ぶことで批判をかわしている。だが現職のトランプ氏が行ったいかなることも、スクラントン出身のジョー(バイデン氏)が連邦捜査局(FBI)を使って共和党をあらゆる手段で壊滅させようとしたことには及ばない。
グラスリー上院司法委員長(共和党、アイオワ州)は、FBIが「アークティック・フロスト」と名付けた大規模な捜査網の実態を明らかにした。2022年に開始されたこの作戦では、少なくとも92の著名な保守系団体が標的となり、その中にはトランプ陣営、共和党全国委員会、カーク氏のターニング・ポイントUSAが含まれていたという。これは新たに公開されたFBIの内部メモに基づくものだ。
グラスリー氏は先週の公聴会で、「アークティック・フロストは単にトランプ氏を政治的に調べる事件ではなかった。党派的なFBI捜査官や司法省検察官が、自らの党派的目的を果たすために共和党の政治機構全体を不当に調査するための道具だったのだ」と述べた。
同氏によれば、この計画はFBI前指導部は隠そうとしたが内部告発者によって今年初めに暴かれたという。上院委員会で証言したFBIのパテル長官は、「数多くのハードディスク、コンピューター、記録されたりされなかったりする各種文書」を収めた非公式の保管室を発見したと述べ、こうした不審な活動を国民や議会の監視から逃れようとした実態を明らかにした。
パテル氏は、「われわれはそれらの資料を精査している。多くは進行中の捜査に関わるものであり、議会に提出できる文書から順次提供していく」と説明した。
FBIのメモによれば、この作戦はごく薄弱な根拠に基づき共和党の主要人物を狙っていた。口実となったのは2020年大統領選に関連する「虚偽訴訟」や、憲法学者ジョン・イーストマン氏による憲法修正第12条や1887年制定の選挙集計法に基づいた副大統領の権限に関する提案(いわゆる「イーストマン・プラン」)だった。
法執行機関がイーストマン氏の法理に異議を唱えることはできても、学術的意見や裁判所での救済の追求を犯罪化する権限はない。同氏は、FBIが調べた銀行口座のリストを確認したが、その大半は利用中ではなかった。
イーストマン氏はX(旧ツイッター)に、「残りの銀行の中には、私が子供の529教育口座しか持っていないところもあった。つまり、これは明らかに見込みなき釣り捜査であり、蓋然性(がいぜんせい)に基づいていたはずがない。言語道断だ。実行した者たちは責任を取るべきだ」と記した。
アークティック・フロストのもとで動いたFBI捜査官らは150件のインタビューを行い、400件の召喚状を発行し、5人の弁護士、1人の議員、2人のホワイトハウス職員、さらにトランプ氏のⅩアカウントを監視した。
捜索令状はソーシャルメディア企業に対し、アカウントが行ったすべての検索、すべての位置情報、トランプ氏をフォローしたすべての利用者の情報を提出するよう命じ、一般市民までも捜査に巻き込んだ。
こうして集められた汚れた情報は特別検察官に渡され、2024年大統領選に合わせて起訴が仕掛けられた。しかしその野心的な策略は裏目に出て、トランプ氏の人気は急上昇した。国民は、政府権力をあからさまに利用して政敵を沈黙させ、法廷に縛り付け、さらには選挙から排除しようとする行為に強い嫌悪を示したのである。
パテル氏は、FBIが秘匿してきた文書の公開を加速すべきだ。われわれは4年前に何が起きたのかを理解し、それが再び繰り返されないようにしなければならない。