バイデン氏は退くべきだ
By Editorial Board – The Washington Times – Wednesday, August 3, 2022
バイデン大統領が、テレプロンプターに遅れずに付いていくのに苦労した際には、眼鏡が役立つかもしれないが、彼が現在の米経済を見る近視眼的病には、明白な治療法は見当たらない。景気後退の兆候に対する彼の見る目のなさは、まだ任期の半分も満たしていないのに、もう米国人は、彼に何が何でも歴史書の中に引っ込んでほしいという結論に行き着いてしまっている。
バイデン氏は先週、木曜日に行われた第2四半期の国内総生産(GDP)成長率低下についての発表に対応するため、ホワイトハウスの演壇に立った。予想に反して彼は、雇用の伸び率の増加、失業率の低下、いわゆるインフレ低減法案の利点を宣伝した。「あれは、私には、不況のようには聞こえない」と、彼はうなるように言って立ち去った。
大統領は、破滅的なGDP0.9%減について言及しなかった。これは、第1四半期の急激な縮小に加えて、経済が不況に陥っていることを示しているが――非常にハッとさせられる一連の数字から捉えられる紛れもない現実を示している。
最も憂慮すべきことに、米国の労働参加率の低下は、米国人が仕事への熱意を捨てていることを示している。世紀の変わり目から始まり、労働人口に占める生産年齢の市民の割合は、2015年に67%近くから62.4%へとゆっくり減っていった。新型コロナウイルスが急激な低下を引き起こす前のトランプ政権の間に63.4%になった。その後のバイデン政権では、パンデミック後の最初の回復が見られたが、参加率は3月以降蛇行し、6月には62.2%に低下した。「より良い再建」の誓いはこれで終止符を打った。
何百万人もの人々が仕事を避けているのはなぜだろう。何年も続いた新型コロナによる共同作業場での感染の懸念は、マスクや、予防接種義務化に関する混乱で、明らかにされているが、最も人口過疎の場所での職業を除いて、従業員の態度を気まずくさせるだけだった。そして、社会主義的政府の配布物よろしく、何兆ドルもかけて、当たり前のように、パンデミック救援給付の必要を埋めていることは、バイデン流の米国では、日々の糧を稼ぐことは不可欠というよりも、選択であるという紛れもないメッセージであった。
このような反産業的対策が労働者に与える影響は、生産性の低下という別の重大な指標に表れている。労働統計局の6月の報告によると、2022年の第1四半期に、従業員の労働時間は5.4%増加したが、経済生産高は2.3%減少した。労働時間の延長と生産性の減少が相まって、非農業部門の労働力が7.3%減少し、1947年以来最大の生産性の低下となった。
最後に、米国の雇用者の収入は増えているが、悲しいことに、依然として貧困化は進んでいる。労働統計局は金曜日に、第2四半期の賃金と福利厚生費の伸びが、年率ベースで5.1%上昇したと報告した。商務省の商品価格は、18年間でほぼ最高率となり、6.8%の率で上昇している。
労働者がバイデン経済で後退する中、CNNの世論調査によると、大統領の仲間の民主党支持者の75%が、2024年に彼が再び出馬することを望んでいないことが分かった。米国民が望む「リセッション(不況、後退)」があるとすれば、バイデン氏がバックミラーの中へと退くことだ。