保守派は職場やキャンパスで恐怖のため口をつぐむ

(2023年3月25日)

2006年10月26日、カリフォルニア州ダブリンのスタジオで、漫画『Dilbert』の作者であるScott Adams氏が作品について語る。アダムスは、人種に関する最近の発言で、おそらく最大の反響を経験した。販売元のAndrews McMeel Universalが、2月26日の日曜日に、この漫画家とはもう仕事をしないと発表したのだ。(AP Photo/Marcio Jose Sanchez, File)

By Sean Salai – The Washington Times – Tuesday, March 21, 2023

 保守的な大学生や労働者は、「キャンセル・カルチャー」(著名人などを糾弾し社会的に抹殺する文化)が広がる中、政治的・宗教的信条について語ることを恐れているとアンケートで回答している。

 正規・非正規雇用の労働者3009人を対象としたイプソスとアライアンス・ディフェンディング・フリーダム(ADF)の調査によると、5人のうち3人が、職場で保守的な宗教観や政治観に言及することで仕事を失うことを恐れ、54%が宗教観や政治観をソーシャルメディアに投稿すれば職場で「悪い結果」につながる恐れがあると述べている。

 ADFの調査によると、40%の従業員が「体系的人種差別」に関する左派的な職場訓練を分断を生じさせるものだと感じ、43%が訓練参加後に人種について話し合うことに心理的負担を感じている。

 このほか、従業員のための慈善寄付プログラムの対象にキリスト教系非営利団体を加えたいと考える労働者への宗教的配慮がないことも彼らが指摘したストレスの要因だ。アップルやディズニーなどの284の大企業が、フロリダ州で2022年に成立した公立学校でのジェンダーや性についての教育を制限する「教育における親の権利法」を模倣した州法に反対するロビー活動をしていると、保守派は指摘した。

 言論の自由の問題に取り組むキリスト教系の法的支援団体であるADFのジェイ・ホッブス氏は、「宗教的、政治的保守派をキャンセル運動の矢面に立たせることになる」とワシントン・タイムズ紙に語った。「だが、従業員が恐れる悪影響は党派を超えている」 

 保守派は、自分の信念を表明することで、昇進の機会を奪われ、同僚や上司から不当に扱われ、さらには解雇されることを恐れる理由がある、とホッブス氏は述べる。

 漫画「ディルバート」の作者スコット・アダムス氏、コメディアンのロザンヌ・バー氏、元ニューヨーク・タイムズ紙のオピニオンエディター、バリ・ワイス氏など、リベラル派が不快に思う政治的意見を述べたことにより職を失った著名人が増えている。

 自由市場主義のシンクタンク、ブラウンストーン社会経済研究所のジェフリー・タッカー所長は、「検閲は至る所にあり、すべてに影響を及ぼしている」と述べた。「今日、ほとんどの雇用された職業人はもちろん、学者も含めて、気兼ねなく発言することが許されない。われわれは、自動的に情報統制が行われる東ドイツのような状況をつくり上げてしまった」

 この調査結果は、「ウォーク(差別など社会問題に敏感)な職場方針」がリベラルな政策に政治的に反対する従業員を不当に黙らせることを裏付けるものだと、アイダホ州に拠点を置く求職サイト「レッドバルーン」のアンドリュー・クラプシェッツCEOは述べる。

 「職場は、われわれが起きている時間の大部分を費やす場所だ」とクラプシェッツ氏は語った。「そして、開かれた寛容な環境の中でこそ、われわれは自由に自分らしさを発揮し、成長することができるはずだ」。

 また、宗教や政治に関する保守的な見解も、職場における分断の要因になっていると指摘する人もいる。

 「他人を不快にさせないように、いつ、どこで、どのように自分の宗教観や政治観を表現するかという問題に気付き、敏感になるべきだ 」と、メリーランド州に拠点を置く「エチケット・エチケット」のビジネスコンサルタントで、首都ワシントンのプロトコル・スクールを2019年に卒業したカリーン・A・パトニー氏は述べた。「エチケットは、何よりも他人を尊重する思いを喚起するものだ」

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