トランス選手から女子スポーツを守れ 競泳のゲインズさんが絵本出版

(2024年1月28日)

ケンタッキー大学で12度のオールアメリカン水泳選手として活躍したライリー・ゲインズが、2024年1月25日にブレイブ・ブックスから初の児童書『Happy No Snakes Day』を発売した。挿絵はロモント・ウィリーが担当。(写真提供:Amplifi Agency)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Thursday, January 25, 2024

 ライリー・ゲインズさんの初の絵本「Happy No Snakes Day(ヘビがいない幸せな日)」には、トランスジェンダーのアスリートは登場しない。うそつきヘビと臆病なリスが登場し、真実を伝える勇気を持つことの大切さを伝えるメッセージが込められている。

 ゲインズさんは、2022年の全米大学体育協会(NCAA)女子選手権でトランスジェンダーの水泳選手リア・トーマスさんと競い合ったことで、男女別スポーツを推進する女性アスリートの顔となった。

 出版したのは子供向け書籍を専門とするブレイブ・ブックス。勇敢、美徳、正直、謙虚といった伝統的な価値観を広めるために、保守的な著名人が書いた物語を手がけている。ブレイブ・ブックスは、ゲインズさんの絵本を出版するにはうってつけだった。

 25日に発売されたこの絵本は、「危険をものともせず真実のために立ち上がること」をテーマにしている。

 舞台は、リスの村が「ヘビがいない日」を祝っている島。この日はヘビがリスを食べないことを約束した日なのだが、主人公は問題を抱えている。身を守るために島から逃げるべきか、本当はヘビなんかいないんだとリスたちを励ますべきかということだ。

 この物語が、なぜゲインズさんの心に響くのかは想像に難くない。ゲインズさんは、NCAA選手権の後、黙って世の中の流れに従えという大きな圧力にもかかわらず、男性出身の選手が女子スポーツに参加することに反対すると決めたからだ。

 ゲインズさんはワシントン・タイムズに、「私たちの中に飢えたヘビがいる。彼らはもはや羊の皮を被ったオオカミではない。弱い立場にある人たち、つまり私たちの子供たちを公然と、悪びれることもなく食い物にしている」と語った。

 「そのヘビたちは、子供たちを危険な状況に追い込み、子供たち自身が何が真実かを考え、話すことができなくするようなうそを言っている」

 「未来の世代のために流れを変えるために、(子供たちに)このメッセージを伝える必要がある」



 ゲインズさんはスポーツニュースサイト「アウトキック」で「女の子のためのゲインズ」というポッドキャストを主宰している。ブレイブ・ブックスから絵本を出しているサーファーのベサニー・ハミルトンさんと2月2日にミズーリ州スプリングフィールドの図書館でお話会を開く予定だ。

 ハミルトンさんは10代だった2003年にサメに襲われ、片腕を失った。昨年、ワールド・サーフ・リーグに出場しないことを発表した。リーグがトランスジェンダーに関する指針を更新し、生物学的男性が、テストステロン(代表的男性ホルモン)値を一定以下に保つことを条件に、女子競技に参加することを認めたからだ。

 ハミルトンさんは25日、自身の競技キャリアを終わらせる一方で、女性サーファーが今後も公正な競技ができるかどうかを心配していると語った。

 FOXニュースで「女子サーファー、4児の母、これが私のキャリアのすべてだ。リーグの指針はサーフィンの世界では女性にとって不公平でしかないと思う。特にサーフィンは、力があるかどうかで大きく違ってくる。まじめに努力してきた。男性と競争するなんて想像するだけでぞっとする」と話している。

 11月にブレイブ・ブックスから出版された児童書「Surfing Past Fear(恐怖を乗り越えて)」は、腕を骨折した少女が恐怖を克服する物語だ。

 ハミルトンさんは5月にウィスコンシン州オシュコシュの「女性基金」の資金調達パーティーで講演するを予定だが、LGBTQ擁護者らは今月に入って、これを中止するよう求めた。「私たちの裏庭で、反トランスジェンダーという偏狭な考えを拡散させる場を提供する」ことになるというのがその理由だ。

 講演中止を求める書簡には、ウィネベーゴ郡の郡政執行官ティモシー・アーネスト氏、アウタガミー郡の郡政執行官スティーブン・ティード氏、マディソンのアウトリーチLGBTQ+コミュニティセンターが署名している。

 15日にテレビ局WLUK-TVが取り上げた書簡は、「ベサニー・ハミルトンの公人としての地位は、プロアスリートとしての地位と切り離せない。サーファーとして彼女が取るスタンスやその発言は、トランスジェンダーの女性アスリート、ひいてはトランス、ノンバイナリーコミュニティー全体に対して極めて排他的で有害だ」とハミルトンさんを非難している。

 女性基金は現在もハミルトンさん出演の告知をフェイスブックに掲載している。告知には、サーファーとして「障害を克服し、逆境に負けず、粘り強く、勇気を持って生きてきた。誰も彼女を止めることはできない」と書かれている。

テキサス州ロングビュー出身のキャシー・フェインさんが、2026年5月17日(日)、ワシントンD.C.のナショナル・モールで行われた、主に保守的なキリスト教徒による米国建国250周年記念祈祷集会「リデディケイト250」で、国歌を歌いながらアメリカ国旗を掲げている。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン)

盛り上がり欠く建国250周年 社会の分断象徴か

(2026年06月20日)
2025年6月7日、ワシントンで行われた世界プライドパレードで、参加者はアメリカ合衆国議会議事堂を背景に大きなプライド旗を掲げています。(AP写真/マーク・シーフェルバイン)

LGBT「プライド月間」に陰り 企業が支援縮小 保守派、6月のイメージを刷新

(2026年06月17日)
ユタ州知事のスペンサー・コックス氏(共和党)は、2026年6月8日(月)、アメリカ・カトリック大学で、全米のキリスト教系およびユダヤ教系の大学の代表者らを前に演説を行った。(ショーン・サライ/ワシントン・タイムズ)

分断深まる米社会 宗教系大学「対立意見を尊重」 言論団体からは懸念も

(2026年06月13日)
2026年5月14日(木)、テキサス州アーリントンにあるダラス・スタジアムで、2026 FIFAワールドカップに先立ち敷設された人工芝のプレビューが行われた際、AT&Tスタジアムの一部が照明で照らされた。(AP写真/フリオ・コルテス)

W杯中の感染症拡大を監視 下水やSNSを分析 大学・企業が連携

(2026年06月12日)
FIFAはメキシコの伝統について懸念を抱いている

W杯「美しいゲーム」が直面する醜い現実 観客から差別的野次

(2026年06月10日)
メキシコシティで行われたメディア向けプレゼンテーションでメキシコ陸軍の対ドローン部隊の兵士が2026年FIFAワールドカップで使用される装備と戦術を披露した。(AP通信/マルコ・ウガルテ撮影)

W杯、全米11都市で警備強化 ドローン対策が焦点

(2026年06月08日)
2026年4月24日(金)、北京で開催された中国国際自動車ショー2026で、ロボットが来場者を楽しませた。(AP通信/ン・ハン・グアン撮影)

中国製ロボットの販売を禁止 超党派議員らが法案提出

(2026年06月07日)

共産主義と同じ破滅への道 トランプ氏、民主党を非難

(2026年06月05日)

サッカーW杯へスタジアム大規模改修 芝の張り替え、一時的名称変更も

(2026年05月29日)

シカゴでポケモン化石展開幕 日本国外で初

(2026年05月26日)
→その他のニュース