FDA、来年中に人工着色料を禁止へ

2025年4月22日火曜日、ワシントンのヒューバート・ハンフリー・ビルディング・オーディトリアムにて、FDAが石油系合成色素の使用を段階的に廃止する意向であることについて記者会見する保健福祉長官ロバート・F・ケネディ・ジュニア。(AP写真/ホセ・ルイス・マガナ)
By Susan Ferrechio – The Washington Times – Tuesday, April 22, 2025
米食品医薬品局(FDA)は、シリアル、飲料、菓子類などに使用されている石油由来の人工着色料6種類を、2026年末までに廃止する方針を発表した。
FDAのマカリー長官は、これらの着色料が特に子供に対して健康被害を及ぼすとされており、来年までに禁止される予定だと述べた。
またFDAは、さらに2種類の人工着色料の開発許可を取り消し、食品業界が石油由来の着色料から天然由来の代替品へと移行するための全国的な基準とスケジュールを設けるとのことだ。
マカリー氏は、「過去50年間、私たちは米国の子供たちを彼らの同意なしに世界最大規模の科学実験に巻き込んできた。今日、私たちはその食料供給から石油由来の化学物質を排除する」と述べた。
この動きは、ケネディ厚生長官による、特に子供たちのために国の食品をより健康的にする取り組みの一環だ。同長官は、子供たちが肥満や糖尿病、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの病気にかかりやすくなっていると警告している。
厚生省はFDAを監督している。
「このままではいられない」とケネディ氏は語った。
同氏は着色料の禁止にとどまらず、「学校の食事に含まれるすべての不健康な成分と添加物を、法的に可能な限り取り除くつもりだ」と述べた。
食品メーカーは規制によって強制されるわけではなく、マカリー氏は自発的な対応を期待していると述べている。
同氏は、この取り組みは「フレンドリーな形」で始めるが、必要であれば規制変更もあり得ると述べた。
マカリー氏は、「企業はこれを望んでいる。積極的に対応しようとしている」と語った。
パデュー大学の研究では、人工着色料は特に飲料、菓子類、シリアルに多く使われていることが示されている。例ば「トリックス」や「フルーティー・チェリオス」などのシリアルは複数の着色料を使用している。
すでに20州以上が、子供の健康リスクを理由に、特定の着色料の禁止に向けて動き始めている。
研究では、これらの着色料が子供における多動性、気分の不安定さ、怒りっぽさといった行動への悪影響と関連しているとされる。多くの人工着色料はカナダや欧州ではすでに禁止されている。
バイデン政権は政権末期に、薬にも使われる「赤色3号」の段階的廃止を発表した。
FDAは、全ての石油由来着色料を廃止し、赤色3号についても、バイデン政権が設定した2028年の目標より早く、来年中の廃止に前倒しする予定だ。
マカリー氏は、「米国の食品会社にお願いしたいのは、他国の子供たちに対してすでに行っているように、石油由来の着色料を天然成分に置き換えること。米国の子供たちも健康であるべきだ」と述べた。