なぜ、自然免疫力が議論されないのか
By THE WASHINGTON TIMES – – Thursday, September 2, 2021
ANALYSIS/OPINION:バイデン政権は、ワクチン接種戦略を追求しており、民間企業や公立大学に対して、勤務や通学ができるための前提条件として新型コロナウイルスワクチン接種を強制することを推奨しさえしている。
疾病管理予防センター(CDC)は、すでに感染した人も、接種を受けるべきだと主張している。
連邦政府は自然免疫力のことを真剣に考えていない。従って、その全員ワクチン接種戦略は、愚かで、見当違いで、最悪の場合、命取りとなる。
イスラエルから新たに発表されたデータは、新型コロナに感染したことのある人々の方が、ワクチン接種を一度も受けたことがない人々よりも、デルタ変異株に感染したり、症状が出たり、深刻な感染症で入院したりする可能性がはるかに低いことを示している。それは当然だ――自然免疫力は、ファイザーワクチンの2回分よりも強い防御力をデルタ株に対して持っているからだ。
ストックホルムのダンデリード病院の医師であり、免疫学研究者のシャーロット・タリン氏は、70万人以上を追跡調査し、8月26日に発表されたイスラエルに関する研究について「自然免疫力がワクチン接種よりも本当に優れていることをよく示している」と、イスラエル誌「サイエンス」に語っている。
ほかにも、同様の結果を示す研究がある。1月に発表された英公衆衛生庁の研究によって、新型コロナの抗体が陽性であるとの検査結果を告げられた6614人中1%弱が、5カ月以内に再度の感染の症状を示したことが分かった。6月に発表されたクリーブランド・クリニックの研究では、以前、感染したことがあって、ワクチン未接種の1359人の中に、1人も感染した者がいないことが分かった。彼らは「新型コロナに感染した人々が、ワクチン接種から恩恵を受ける可能性は低い」と結論付けた。
それでも、連邦政府は、ワクチン接種済み者と、ワクチン未接種者という枠組みを基に、議論を組み立てたいと思っている。そうではなく、免疫力があるか、免疫力がないかについて語り合うべきなのだ。抗体検査にもっと重点を置く必要がある。カリフォルニアの研究によると、ワクチン接種を受けていない米国人の約3分の1から半数が自然免疫力を持っていると、ジョンズ・ホプキンス大学医学部のマーティ・マカリ教授は言っている。マカリ氏は、CDCとアンソニー・ファウチ博士に、集団免疫力の計算や新型コロナのガイダンスを行う際、自然免疫力を含めるよう繰り返し求めている。
マカリ博士は8月、「このパンデミックが始まってから毎月、自然免疫力の有効性と耐久性について、他の公的研究者と議論を重ねてきた」と、USニューズ・アンド・ワールド・リポートで語っている。「自然免疫力が急激に落ちて、人々が感染しやすくなる可能性があると言われている。しかし、現在、私たちは、感染したが自然免疫力が効果的に働き、その力が強くなっていった患者を観察する臨床経験に従事して1年半以上になる。それは、自然免疫力によって、ワクチンから生成するスパイクタンパク質だけでなく、体が、ウイルスの表面全体に対する抗体を成長させるからだ」
免疫力を理由に、ワクチン接種を受けたくないと言うことには、正当な理由がある。ロバート・マローン博士や、ピーター・ナバロ氏が本紙で詳しく話しているように、ワクチン接種は広範囲の重大な副作用を起こす可能性がある。ファイザーのワクチン接種は、特に若い男性の間で見られる心筋炎のリスク増と関連している。ファイザーのほかに、モデルナとジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンが食品医薬品局(FDA)の完全な承認を受けていない。
より多くの研究が、ワクチンよりも、より良い免疫力を出すことを示している。バイデン政権は、その全員ワクチン接種戦略を検討し直し、放棄する必要がある。そうしないことは、非科学的、差別的、非倫理的、命に関わる可能性がある。