バイデン米政権、対中融和に後戻り 台湾との関係を制限

(2021年9月28日)

President Joe Biden delivers remarks to the 76th Session of the United Nations General Assembly, Tuesday, Sept. 21, 2021, in New York. (AP Photo/Evan Vucci)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, September 22, 2021

 バイデン米大統領は21日の国連総会演説で、トランプ政権の対中強硬政策を後退させ、融和姿勢に回帰することを示唆。中国との関係で、戦略的競争を後退させ、米政権が重要視する新型コロナウイルス感染拡大や気候変動への対応を優先すると明言した。また、新型コロナの発生と拡大で中国政府の責任を問う意思がないことを明らかにした。

 バイデン氏は、「過去の戦争を続ける代わりに、未来の鍵となる課題に資源を投入することに目を向けている」と強調、「新型コロナ大流行の終息、気候危機への対応、各国間の力関係の変化への対応、貿易、サイバー、新興技術などの重要な問題に関する世界的なルールの形成、テロの脅威に対応する」と述べた。

 バイデン氏は、オバマ元大統領の「背後からリードする」政策へと戻ることを示唆した。米国のリーダーシップを弱め、同盟国、パートナー国が自国で問題解決に取り組むようにさせる政策だ。

 バイデン氏は、威圧的な中国が米国に取って代わろうとしているという現実を無視し、世界がブロックに分かれ、敵対する「新しい冷戦」は望まないと主張。全体主義国家、共産主義の中国、プーチン大統領のロシアには言及せず、ベラルーシ、キューバ、ミャンマー、シリア、ベネズエラの問題に触れた。

 バイデン氏は最近2度、中国に対し融和的な政策の兆候を示した。カナダ紙グローブ・アンド・メールによると、米司法省が中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の幹部、孟晩舟被告の身柄引き渡しをめぐって中国と協議している。中国は、米国の告発すべてを否定、孟被告の釈放と帰国を積極的に働き掛けている。

 さらに米国務省は、台湾との外交、軍事での接触の拡大を進めたトランプ政権の方針を撤回した。

 共和党のスコット・ペリー、トム・ティファニー両下院議員は、現在議会で審議されている国防権限法案の修正案を提出。台湾との接触に関するバイデン政権の新たな制限から、米軍と国防総省の民間人を除外するよう求めている。この修正案によると、国務省は6月29日に覚書を発表し、台湾との接触制限緩和が停止され、公式な訪問や通信が制限された。

 この方針の下では、国防総省と軍の関係者は、台湾渡航前に国務省から特別な許可を得なければならず、公用パスポートではなく観光用のパスポートを使用しなければならない。また、国防総省は、台湾を国と呼ぶこと、台湾の国旗を掲げること、米国の政府施設で台湾の国歌を演奏することが禁じられている。

 また、ワシントンにある、台湾の事実上の大使館である台湾政府代表部の公邸、ツインオークスでのイベントへの参加も禁止された。

 ホワイトハウスのサキ報道官は、バイデン氏が演説で中国に言及しなかった理由を聞かれ、気候変動、テロ、サイバーの脅威などの共通の関心事について、中国や他の国々と「共に働きたい」と考えていると答えた。

 米国の政策は、「特定の国に向けられたものではなく、基準を満たしていないすべての国に向けられている。民主主義と人権の基準を維持するためだ。このメッセージに、誰もが耳を傾けるべきだ」と述べた。

2021年2月3日、世界保健機関(WHO)のチームが中国湖北省武漢市の武漢ウイルス研究所を視察するために到着した後、警備員がジャーナリストたちを研究所から遠ざけている。(AP通信/ン・ハン・グアン撮影)

情報機関がコロナ流出説を隠蔽 国家情報長官が文書公開

(2026年06月23日)
2024年4月23日火曜日、中国東部山東省青島市で中国人民解放軍海軍創設75周年を記念する一般公開日の終わりにミサイル駆逐艦「貴陽」の近くに夕日が沈む。(AP通信/ン・ハン・グアン)

インド太平洋軍司令官、中国の脅威を警告 戦力強化へ新規兵器に1220億ドル要求

(2026年06月19日)
ハイテクを駆使した政府のハッキング室で、中国軍関係者がハイブリッド戦争の一環として敵対国から国家機密を盗み出す作業を行っている。(写真提供:DC Studio via Shutterstock)

米FBI、偽コンサル会社13サイト閉鎖 中国の対米情報工作に利用

(2026年06月15日)
026年6月3日水曜日、韓国ソウルの体育館で、韓国中央選挙管理委員会の職員が地方選挙の投票用紙が入った箱を確認している。(AP通信/アン・ヨンジュン)

地方選混乱で保守派が抗議行動 特別検察官が選管を捜査へ-韓国

(2026年06月11日)
FIFAはメキシコの伝統について懸念を抱いている

W杯「美しいゲーム」が直面する醜い現実 観客から差別的野次

(2026年06月10日)
北京の米国大使館が主催した米大統領選挙関連イベント中、ホテルの外に米国と中国の国旗が掲げられた。政府報告書は、中国、ロシア、イランの諜報機関が、米国の企業、政府研究所、大学から企業秘密や専有情報を盗もうと躍起になっている様子を明らかにしている。(AP通信/アンディ・ウォン)

中国軍、求人サイト利用しスパイ勧誘 ファイブアイズが異例の警告

(2026年06月09日)
1989年5月17日、中国・北京の天安門広場は、民主化を求める集会で数千人の群衆で埋め尽くされた。(AP通信/Sadayuki Mikami)

中国、天安門事件への姿勢を転換 「真の英雄は人民解放軍」

(2026年06月06日)

米、南アの新レアアースプロジェクトに関心 険悪な両国関係に好影響も

(2026年06月04日)

在韓米軍司令官、韓国は中国に突き付けた「短剣」 中国は「一線を越えた」と反発

(2026年06月03日)

中国、全領域で軍事力を強化-米シンクタンク

(2026年06月02日)
→その他のニュース