シカゴの銃声検知システムに批判

(2021年10月2日)

In this Aug. 10, 2021, file photo, ShotSpotter equipment overlooks the intersection of South Stony Island Avenue and East 63rd Street in Chicago. Critics decry the multimillion-dollar system not only in terms of its expense and inaccuracy, but for what they say is a pattern of bias in deploying police resources disproportionately into minority communities. (AP Photo/Charles Rex Arbogast, File)

By Emily Zantow – The Washington Times – Tuesday, September 28, 2021

 

 銃声の特徴を聞き分け、直ちに警察に知らせるスマートマイクを設置する構想で、シカゴ市内の危険な地域の安全性が高まると設置支持者らは主張していた。

 

 しかし、このシステムに対しては批判もある。人工知能(AI)を搭載したこのシステムは、設置に数百万ドル掛かり、不正確な上に、コストが高く、有色人種が不当に標的にされやすいと指摘されている。

 

 カリフォルニア州の企業、ショットスポッターは、全米120カ都市にこの銃声検知システムを設置している。ニューヨーク、ボストン、ボルチモア、シカゴなどだ。しかし、シカゴの指導者らからは非難されている。

 

 今月に入って市会議員16人が、市監察官からの手厳しい報告を受けて、ショットスポッターとの3300万ドルの契約を破棄すべきかどうかについて公聴会を開催することを求めた。

 

 報告は8月に出されたもので、「ショットスポッターの警報が、銃関連の犯罪の証拠を構成することはほとんどなく、職務質問につながることもほとんどなく、職務質問中に銃犯罪に関連する証拠の発見につながることもあまりない」と指摘している。

 

 同社の音響センサーは、銃声と思われる音を検出するアルゴリズムを使用している。銃声と思われる音はマイクを通じて録音され、「音響専門家」に送られ、銃声かどうかを区別し、警察に警報を出す。

 

 警察によると、マイクは建物、電柱、街頭に設置され、1平方マイル(約2・6平方メートル)当たり最大9万5000ドルの費用が掛かる。警察は、この装置によって、現場での応答時間が短縮され、人的、物的資源を有効活用できるとしている。

 

 シカゴは、全米でも銃犯罪の多い都市であり、ショットスポッターの有力な顧客になっている。シカゴ警察は、「このシステムがなければ報告されることのなかったと思われる数百件の銃撃を検出」しており、「非常に重要」としている。

 

 しかし、監察官が、2020年1月から2021年5月までの間のシカゴ警察への5万176件の警報を検証した結果、警官が銃関連の犯罪の証拠を見つけ出したのはわずか9・1%だったことが明らかになった。

 

 26日までのシカゴ犯罪統計によると、今年の銃撃事件は2020年の同時期と比較して、2426件から2688件へと微増した。シカゴの人口は270万人以上で、2020年は、前年の2598件から4033件へと55%増加。1990年代半ば以来の高い水準となっていた。

 

 デボラ・ウィッツバーグ副監察官(公安担当)は、「この分析によって、関係者が、現在使用されているショットスポッター技術について適切な判断を下すことができる」ことを望むと述べた。

 

 シカゴは2018年に数百万ドルの契約をショットスポッターと交わし、今月初めに失効することになっていた。しかし、市当局者が昨年12月、契約をさらに2年間、更新した。

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