中国機多数が台湾識別圏に侵入

(2021年10月7日)

南シナ海をパトロールするために不特定多数の場所から離陸する中国のSU-30戦闘機2機(中国新華社通信社が発表した未掲載のファイル写真)。(Jin Danhua/Xinhua via AP, File)

By David R. Sands – The Washington Times – Sunday, October 3, 2021

 中国軍は週末、台湾海峡上で大規模な威嚇行動を取り、1日と2日、爆撃機、戦闘機などの航空機を台湾の防空識別圏に侵入させた。侵入した航空機の数は過去最多。

 バイデン政権は、識別圏侵入を台湾への「抑圧」と非難し、警告を発したが、中国の国営新聞「環球時報」は、「国慶節の軍事パレード」と同じだと称賛した。中国共産党の指導者らは、大陸から100マイル(160㌔)隔てた台湾を国の重要な一部と考え、いつか取り戻すと主張している。

 環球時報は3日の社説で、今年は中華人民共和国建国72周年に当たり、今回の活動は、「中国の台湾に対する主権を明確に宣言したものだ」と主張。この示威行動を、北京の天安門広場で行われる新兵器や軍用機を披露する伝統的な軍事パレードになぞらえた。

 台湾政府の発表によると、1日には38機、翌日には39機の飛行機が飛来した。これまでの1日の最多記録は、6月15日の28機だった。

 台湾政府の発表によると、今回の侵入に参加した航空機のほとんどは殲16とスホイ30戦闘機であり、少なくとも2機の運8対潜哨戒機、複数のH6爆撃機、空警500早期警戒管制機1機が含まれているという。

 台湾の蘇貞昌行政院長(首相)は2日の最初の飛来後、記者団に「中国は常に地域の平和を危うくするような残忍で野蛮な行為を行ってきた」と語った。

 米国務省は、中国が緊張状態にある南シナ海を危険にさらし、軍事化された海域での誤算や予期せぬ事故のリスクを高めていると警告した。

 米国務省のネッド・プライス報道官は声明で、「(中国が)台湾付近で挑発的な軍事活動を行っていることを非常に懸念している。不安定化を招き、誤算のリスクを高め、地域の平和と安定を損ねている。北京に対し、台湾に対する軍事的、外交的、経済的な圧力と威圧をやめるよう求める」と述べた。

 その上で米国は「台湾が十分な自衛能力を維持することを引き続き支援する」としている。

 軍事アナリストによると、飛来機数は増えているが、これまでのところ台湾の主権の及ぶ沿岸12マイル内への侵入は避けており、中国にとっては、台湾への主権を主張し、実際に侵略した場合の台湾の対応と能力を試し、警戒を続けさせることによる防衛力の消耗など、複数の目的があるという。

 中国が航空作戦や台湾に対する好戦的な言動を強める中、米国とその同盟国は北京に対抗するための軍事力強化を進めている。

 数週間前には、バイデン政権が英国、オーストラリアとの新たな防衛協力関係を発表した。これにより、最終的に米英はオーストリアに原子力潜水艦を供給することになっている。

 また、英国は週の初めに10年以上ぶりに軍艦を台湾海峡に派遣した。

 台湾の呉釗燮外交部長(外相)は3日、国務省の強力な支援メッセージに感謝の意を示すとともに、中国はもはや敵対的な意図を隠そうともしていないと非難するツイートを行った。

 呉氏は中国機の侵入についてツイッターで「脅威かといえば、もちろん脅威だ。奇妙なことに、(中国は)わざわざ言い訳をしなくなった」と述べた。

北朝鮮政府が提供したこの写真には、2026年10月11日(日)、北朝鮮の指導者である金正恩氏(左手前)とその妻、娘が、北朝鮮国内の非公開の場所にある国防革命博物館を視察する様子が写っている。北朝鮮政府が配布したこの写真に写っている出来事を取材するために、独立系ジャーナリストは立ち入りを許可されなかった。この画像の内容は提供されたものであり、独自に検証することはできない。情報源から提供された画像には、朝鮮語の透かし「KCNA」と記されている。これは朝鮮中央通信社の略称である。(朝鮮中央通信社/AP通信経由)

北朝鮮に新国防博物館 正恩氏親子が最新ミサイル視察

(2026年10月15日)
2022年7月26日、ワシントンのマリオット・マーキスで開催されたアメリカ・ファースト政策研究所のアジェンダサミットで、元下院議長のニュート・ギングリッチ氏がドナルド・トランプ元大統領を前に演説を行った。(AP通信/アンドリュー・ハーニック撮影)

米国防総省、戦争の未来見据え軍改革へ ギングリッチ氏らが来年初めに報告

(2026年10月14日)
2025年7月28日、中国・上海で開催された世界人工知能会議で展示されたファーウェイのAtlas 900 A3 SuperPoDの前を、来場者が通り過ぎる。(Chinatopix提供、AP通信経由)

中国、世界の通信インフラ支配を拡大 元米NSA長官が警告

(2026年10月11日)
2026年8月19日(水)、ワシントンD.C.のワシントン記念塔から見たペンタゴン。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

バイデン前政権の性自認政策に「懸念」 陸軍特殊作戦部隊の内部文書を入手

(2026年10月09日)
2023年5月7日、台湾・台北の国立孫文記念館にある台北101ビル付近で、台湾の国旗がはためいている。(AP通信/Chiang Ying-ying撮影)

中国、台湾への「グレーゾーン」戦強化 通信網攻撃想定し米シンクタンクが机上演習

(2026年10月08日)
トランプ大統領(中央右)が中国の習近平国家主席と握手を交わす。メラニア・トランプ夫人(右)と彭麗媛夫人(左)が見守る中、2026年9月25日(金)、ワシントンD.C.の国立公文書館に到着した。(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

米中会談、台湾を交渉材料と見るトランプ氏に専門家懸念 武器供与はG20後か

(2026年10月06日)
第65機械化旅団報道部が提供したこの写真には、2026年9月19日(土)、ウクライナのザポリージャ州で、ウクライナ兵がロシア軍陣地に向けてFPVドローンを発射する準備をしている様子が写っている。(アンドリー・アンドリエンコ/ウクライナ第65機械化旅団提供、AP通信経由)

ウクライナの教訓 兵器の調達・製造プロセス見直し迫られる米

(2026年10月05日)
中国の習近平国家主席とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領のイラスト(リナス・ガーシス/ワシントン・タイムズ)

トランプ・習会談、華やかな演出の裏に厳しい現実 米ハドソン研究所中国センター所長 マイルズ・ユー

(2026年10月03日)
2026年9月8日火曜日、ワシントンD.C.のペンタゴンを上空から撮影(AP通信/ジュリア・デマリー・ニキンソン撮影)

防衛技術ブームに陰り 企業統廃合が拡大か 中間選挙、資金調達がピーク

(2026年10月02日)
ドナルド・トランプ大統領(左)は、2025年8月25日、ワシントンD.C.のホワイトハウスに到着した韓国の李在明大統領を出迎えた。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影、資料写真)

米シンクタンク、アジアでの同盟縮小を提唱 「中国に戦略的利益」と反論も

(2026年10月01日)
→その他のニュース