中国、感染拡大で新監視システム

(2021年11月14日)

2021年6月28日(月)、北京で開催された中国共産党創立100周年記念式典に先立つ祝賀会で、海軍の空母を示すディスプレイの近くでパフォーマンスを行う中国の軍人たち(AP Photo/Ng Han Guan)

By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, November 10, 2021

 

 中国政府は、新型コロナウイルスの新たな感染拡大と闘っている。3年前に武漢で発生した新型コロナだが、中国の国営メディアによると、感染が20の省・自治区にまで拡大しているという。

 

 中国政府は、新型コロナ感染者と接触した人物の場所を把握できる新たな電子監視システムを導入した。

 

 大連では、当局が街頭にロボットを設置し、「衛生規範を守り、身分証明を所持してください。医療スタッフに進んで協力し、速やかに感染を抑え込みましょう。頑張れ」と呼び掛けている。

 

 この感染拡大によって、北京近郊の都市が封鎖され、一部地域でスーパーマーケットが閉鎖された。

 

 国営新華社通信によると、北部の黒竜江省の政府ワーキンググループが、感染は「深刻で複雑」と表現した。

 

 新型コロナウイルスの解析によって、最初に武漢で発生したウイルスから派生した変異株によって複数の感染連鎖が発生していることが分かっている。また、専門家によると、中国製ワクチンがそれほど効果的でないことも明らかになった。

 

 中国政府は公式には、新型コロナによる死者数を5000人以下としている。だが、米国では、中国の新型コロナの死者は10万人以上とみられている。

 

 中国の最新の発表では、11月初旬の新規感染者は1141人。

 

 電子監視システムに関して国営チャイナ・デーリー紙は、新型コロナをめぐる新たな規制には、「時間・場所接触」を確認する手順が含まれ、これによって感染する可能性のある人物を短時間で発見できるようになるとしている。南西部の成都では、感染者の近くにいたことが、新システムによって電話へのメッセージで伝えられたという。

 

 現地の当局者は、この「時間・場所接触」を、新型コロナ患者と同じ空間にとどまった場合としている。携帯電話の監視を通じて、感染者と10分以上、800メートル四方以内の空間にいたことが検知された場合と規定されている。

 

 接触が確認されると、その人の携帯の衛生コードは緑から黄色に変わり、公共の場所での自由な移動ができなくなり、検査を受け、陰性が確認されるまで隔離される。

 

 開かれた空間での感染の可能性は低いことがはっきり示されている。しかし、この個人のプライバシーにまで立ち入る新しい追跡システムは、北京、河南省、福建省でも導入された。

 

 中国反体制派の新聞「大紀元時報」によると、これまでに数万人が、「疑わしい接触」を持った人物に指定されている。専門家は、米国の衛生当局が中国に倣って、同様の接触・追跡の手法を採用するのではないかと懸念している。

中国版「トップガン」、国民に反米感情植え付け

(2023年05月19日)

台湾駐米代表、中国の脅威に非対称兵器で対抗

(2023年05月13日)

戦略原潜が異例のグアム寄港、首脳合意 米国が韓国に派遣か

(2023年04月30日)

コロナ封鎖緩和後も無力感-精神科医ら警告

(2023年04月25日)

中国が新型の極超音速兵器試射 米の流出機密文書に記載、台湾有事に米軍無力化も

(2023年04月22日)

コロナは研究所から2度流出、感染初期の株を解析-米上院報告

(2023年04月19日)

亡命の技師がプーチン氏を偏執症の戦争犯罪人と酷評

(2023年04月17日)

中国と北朝鮮 水中無人攻撃艇を開発、魚雷搭載か

(2023年04月15日)

米国の農地買い漁る中国、食料安全保障への脅威に 議会や州で規制の動き進む

(2023年04月08日)

識別圏侵入で台湾に圧力 中国軍機は昨年79%増、月144機-米CSIS報告

(2023年03月31日)
→その他のニュース