ダーラム特別検察官:スティール文書の情報源の弁護人は利益相反
By Jeff Mordock – The Washington Times – Monday, December 20, 2021
ドナルド・トランプ前大統領に関するクリストファー・スティール文書の主要情報源を代理する法律事務所は、弁護士の1人がヒラリー・クリントン陣営で働いていたため、利害が対立する可能性がある。
トランプ氏とロシアの共謀の捜査に着手した連邦捜査局(FBI)の行動を調査しているジョン・ダーラム特別検察官は、週末に提出した法廷資料で利益相反の可能性を指摘した。
この訴訟手続き上の障害は、ワシントンにおける政治と法律の世界の絡み合いを浮き彫りにした。スティー ル氏が行ったトランプ氏に対する根拠のない、そして後に否定された反トランプ派の調査が、FBIの捜査のきっかけとなった。
ロシア出身の研究者イゴール・ダンチェンコ被告は、スティール氏に提供した情報についてFBIに虚偽の証言をした5件の訴因について無罪を主張し、シャートラー・アンド・オノラート法律事務所のダニー・オノラート、スチュアート・シアーズ両氏に弁護を依頼した。
ダーラム氏が法廷に提出した書類によると、同事務所の別の弁護士は、クリントン夫人の2016年大統領選キャンペーンと深いつながりがあるという。それが潜在的な利益相反を生む可能性があるとして、ダーラム氏は連邦判事にこの問題を調査するよう求めている。
ダーラム氏は、バージニア州東部地区連邦地裁に提出した書類の中で、「クリントン陣営と被告の利益が相反する可能性がある」と指摘している。「例えば、クリントン陣営と被告はそれぞれ、(スティール文書に含まれ)FBIに提供された虚偽とされる情報について、相手方に非難の矛先を向け、責任を転嫁する動機がある可能性がある」
ダーラム氏はクリントン陣営に関与した弁護士を特定しなかったが、司法省の弁護士は先週の法廷審問でその弁護士を名指しした。
この弁護士、ロバート・トラウト氏はダンチェンコ被告の件には関与していないが、クリントン陣営の弁護を手伝っていた。彼はまた、2017年12月の下院情報委員会での証言の際、クリントン陣営のジョン・ポデスタ元委員長の代理人を務めた。
ポデスタ氏の2017年の同委員会への2度目の出廷では、クリントン陣営のトップ弁護士を務めたマーク・エリアス氏が代理人を務めた。エリアス氏はクリントン陣営に所属していた時、調査会社フュージョンGPSに依頼し、スティール氏の発言を録音させ、文書をまとめさせた。
シャートラー・アンド・オノラート法律事務所の広報担当者は、コメントの要請に応じなかった。
ダーラム氏は、裁判所によって棄却される可能性はあるが、裁判所で扱ってほしいと述べている。
ダンチェンコ被告は今月初め、前任の弁護人であるマーク・シャメル氏に代わって弁護を担当した。シャメル氏は、ダーラム氏が民主党とつながりのある弁護士、マイケル・ズスマン氏を起訴した際に「研究者1」とされたコンピューター科学者の弁護人でもある。
ズスマン氏は別件で起訴され、2016年にFBIの顧問弁護士にうそをついたと非難されている。彼は、トランプ・オーガニゼーションとロシアのアルファ銀行とのつながりについて、今では否定されている主張を押し通すために依頼人に会っていたが、特定の依頼人を代表していないとFBIに証言したとされている。
ズスマン氏は無罪を主張している。