米政府から「ディープ・ステート」の一掃狙う共和党議員

(2022年2月13日)

2021年8月23日、ワシントンのキャピトル・ヒルで行われた下院フリーダム・コーカスの記者会見で、記者からの質問を受けるスコット・ペリー議員(共和党)。(AP Photo/Amanda Andrade-Rhoades, File)

By Kerry Picket – The Washington Times – Tuesday, February 8, 2022

 保守派グループ「ハウス・フリーダム・コーカス(下院自由議員連盟)」の新議長であるスコット・ペリー下院議員は、共和党指導部に対し、米政府全体の中間管理職を支配する党派的な連中を連邦政府機関から排除するよう働き掛けている。

 ペリー氏は、連邦法執行機関を含む大掃除は「必要」だと主張した。

 「われわれの愛する、尊敬され、信頼される法執行機関は、FBI(連邦捜査局)から司法省、一部情報機関まで、トップから腐っている」と、ペリー氏はワシントン・タイムズ紙に語った。「これは米国市民の政府であって、ワシントンの常設官僚機構ではない。失礼なことを言って申し訳ないが、彼らはショーを運営しているわけではない」

 「ディープ・ステート」と呼ばれることもあるリベラルな常設官僚機構は長年、保守派を苦しめてきた。だが、トランプ大統領のホワイトハウス在任中にその批判は一気に高まった。

 「米国民はうんざりしている。米国民はこれらの人々を選挙で選んだわけではない。彼らは誰一人として説明責任がない。議会は多くのことを行うことができるが、それを行う意志を持たなければならない」。ペンシルベニア州選出の共和党議員であるペリー氏はこう語った。

 保守派によると、トランプ氏と同氏のチームは、ワシントンの官僚機構に悩まされていた。彼らはトランプ氏と同氏のアジェンダを阻止することを決意していた。

 これに対し、トランプ氏とその仲間たちは、権力の乱用や無法行為と呼ばれるものに対し、特別な監視を受けるのは当然だ、というのが民主党の見方だ。

 ペリー氏の視点は異質なものではない。下院共和党指導部には、党派的な官僚機構に対するペリー氏の懸念を共有する者もいる。

 下院司法委員会と監視・改革委員会の共和党指導者は昨年、米国で2番目に大きい教職員組合が学校再開に関する疾病対策センター(CDC)の方針に影響を与えたことを示す電子メールを受け、CDCに対する調査を要求した。

 スティーブ・スカリス下院院内幹事(ルイジアナ州選出)は、共和党が今年の選挙で過半数を制した場合、監視と説明責任の問題が最優先課題になると述べた。

 「今は存在しない監視と透明性について、われわれはよく話し合っている」。スカリス氏は、ワシントン・タイムズ紙との最近のインタビューでこう語った。「多くの機関が監視を必要としており、ワシントンを掃除する最善の方法について、内部で多くの議論をすることになるだろう。ワシントンの掃除が必要な分野は多岐にわたり、今まさにそのような議論を内部でしているところだ」

 フリーダム・コーカスが照準を当てているのは、連邦法執行機関だけではない。ペリー氏は、CDCのような機関も政治的に大掃除したいと思っている。

 「この町をドライブしていると、文字通り何千人もの人がいる巨大な建物を目にする。CDCを例に使いたい」とペリー氏。「5万人の職員と数千億㌦の資金がありながら、このパンデミックに関して自然免疫を調べる研究は、私が知る限り、現時点では一つもない。どうしてそんなことが起きるのか。それは官僚機構が研究したくないからだ」

 保守派の指導者たちは、選挙で選ばれていないワシントンの官僚たちの党派性と権力がトランプ大統領の時代に鋭くクローズアップされたと指摘している。

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