海軍力縮小計画を非難、対中国には不十分-共和党

(2022年4月22日)

日本海で行われた日米二国間演習で、編隊を組んで航行するUSSエイブラハム・リンカーン(手前)ら軍艦を撮影した米海軍提供の未公開写真(2022年4月13日撮影)。エイブラハム・リンカーン空母打撃群に代表される日米の軍艦は、今週末の北朝鮮のミサイルや核実験の憶測が高まる中、緊密な軍事同盟を示すために、5年ぶりに日本と朝鮮半島の間の海域で合同海軍演習を行っている。(APによる米海軍)

By Joseph Clark – The Washington Times – Wednesday, April 20, 2022

 米海軍は20日、今後30年の艦艇造船計画を発表したが、議会からは、海軍の能力を縮小するものであり、軍備増強を進める中国に対抗するには不十分と非難の声が上がっている。

 発表を受けて下院軍事委員会のマイク・ロジャース筆頭委員(共和)、同委海軍・海兵隊小委員会のロバート・ウィットマン委員(共和)は、米軍幹部らは中国を「ペーシングスレット(米国の安全保障政策を左右する主要な脅威)」として警鐘を鳴らしてきたが、「バイデン政権は、再び軍事顧問らの主張を無視し、海軍と海兵隊の即応能力を損ねる道を選んだ」と計画を強く非難した。

 さらに、「計画は、空母打撃群を守る能力、敵の機雷を除去する能力を削(そ)ぎ、ミサイル発射能力を10%も縮小」しており、中国に対抗するための十分な戦闘能力を確保できないと警告した。

 計画は、海軍の長期造船計画としては3年ぶりのもので、三つの代替案を挙げるという異例の形を取っている。米海軍力をめぐってはトランプ前政権時の2018年国防権限法で45年までに海軍艦艇を355隻とする目標を掲げており、3案のうちこの目標を満たすのは一つだけ。造船予算を750億㌦「実質増額」させ、45年までに363隻に増強するとしている。

 他の2案では、予算の「実質増額なし」で、45年までに318~322隻とすることが提示されている。

 現在、海軍の艦艇は298隻で、海軍情報局(ONI)は、中国海軍の艦艇は30年までに425隻に達すると予測している。

米新型砕氷船の建造計画に大幅な遅れ 北極圏で安全保障上のリスクに

(2024年12月20日)

中国ロケット軍、極超音速技術でミサイル戦力増強

(2024年12月15日)

中国、最新鋭ステルス戦闘機公開へ 盗み出した米技術を利用

(2024年11月10日)

中国、新型陸上攻撃ミサイル潜水艦を配備へ

(2024年11月05日)

中国、認知戦に音響兵器 超低周波で敵の思考に影響も-米報告書

(2024年10月20日)

中国の核戦力、米国の予想を超える可能性-専門家が警告

(2024年10月12日)

中国、AI利用しソーシャルメディア影響工作を強化-ランド研究所報告

(2024年10月09日)

米軍、インド太平洋にドローンを大量投入へ 中国の攻撃を阻止

(2024年10月05日)

沈没の中国潜水艦は新型の核・通常ハイブリッド攻撃艦か

(2024年10月03日)

中国、対米戦に備え数百基の衛星を配備 宇宙軍が警告

(2024年09月25日)
→その他のニュース