ティックトックに移行する若者が増加
By Sean Salai – The Washington Times – Wednesday, August 10, 2022
ソーシャルメディアについての広範囲にわたる調査が10日に公表され、メタのフェイスブック、ワッツアップ、インスタグラムでサイバーいじめが多く、「TikTok(ティックトック)」に移行する若者が増えていることが明らかになった。
10カ国1万1687人の親と子供を対象に、サイバーセキュリティー企業マカフィーが行ったもので、不満はフェイスブックで最も多く、米国民の65%が、人種差別、肉体的危害の脅しなどのいじめを目撃し、67%が実際にいじめを経験している。
マカフィー(本社・カリフォルニア州)によると、フェイスブックでのサイバーいじめは、ツイッターの2倍以上、子供に最もよく使われているワッツアップではライバルのディスコードの4倍となっている。
家族のほぼ80%は、インスタグラムでサイバーいじめを受けたとしており、ティックトックとスナップショットでは50%だった。
権利擁護団体「ストンプ・アウト・バリーイング」の創設者、ロス・エリス氏はこの調査に関するコメントで、「ソーシャルメディアサイトは、13歳以上の子供の使用を求めているが、半数以上の親は13歳未満の子供にサインアップさせている。13歳未満の子供は未熟で、ネット上での憎悪、肉体的な危険、詐欺行為に対処できない」と述べている。
ピュー・リサーチ・センターは、1316人の米国の10代を対象にした調査で、ティックトックが10代の子供が愛用するソーシャルメディアとしては2番目になったとしている。
13歳~17歳では、67%がティックトックを利用し、16%が「ほとんどいつも」利用していると答えた。ユーチューブの95%に次ぐ数字となっている。
ピューの調査では、フェイスブックを利用する10代の割合は今年、2014年~2015年の71%から32%に減少した。62%はインスタグラム、59%はスナップチャットを使用していると答えた。
ピューによると、「10代の間でフェイスブックがソーシャルメディアの中での支配的地位を失っている一方で、低・中所得世帯の10代のフェイスブックのシェアは、高所得世帯よりも高くなっている」。
米心理学会の最高科学責任者、ミッチ・プリンスタイン氏は、この調査によって、ソーシャルメディアの利用が新たな世代を「非人格化」し、互いを「完全に理解し合える人というよりも、同じ考え方、対立する考え方を持つ存在として」見るようになっていると指摘した。
プリンスタイン氏は電子メールで、「この非人格化が、ネットでのハラスメント、迫害、差別の頻度、程度を引き上げ、共感やつながりからさらに遠のかせている」と指摘した。
「もっと知見が必要だが、新たに得た調査結果からは、健全性を求めるよりも、利益の追求に動かされているデジタルメディアでのやりとりに関して、大人がもっと監視、監督し、話し合う必要があることを示している」