カトリック教会攻撃に「沈黙」、CMで政権を非難

(2022年8月21日)

日曜日の早朝、ベセスダのセイント・ジェーン・フランセス・ド・シャンタル・カトリック教会の外にある消防車。同会堂で発生した破壊行為・放火は5万ドルの損害をもたらしたと見られている。(CREDIT: Montgomery Country Fire & Rescue Service via Twitter)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Wednesday, August 17, 2022

 保守派のカトリック教会権利擁護団体が17日、広告キャンペーンを開始した。多発する教会への攻撃に無関心なバイデン大統領を、バイデン氏就任まで唯一のカトリック教徒の大統領だったケネディ元大統領と比較している。

 100万㌦のテレビ・ネット広告は「燃える教会」と銘打ち、ケネディが、1960年代初期に起きた黒人教会の放火を強く非難したのに対し、バイデン氏は、過激なプロチョイス(中絶支持派)による数十カ所の教会への攻撃に「沈黙」していると主張している。

 30秒のスポットCMのこの広告は、「ケネディ大統領は法の裁きを誓った。今、胎児を守り、困窮している女性を助けているということを理由に、教会が再び燃やされている」と訴えている。

 次いで、自転車に乗っている先月のバイデン氏の映像が表れ、「抗議を続け、しっかり主張し続けよう」と述べている。

 CMは、アリゾナ州とウィスコンシン州、ほかの州の「重要地区」で放映される。ワシントンでも放映される予定で、権利擁護団体「カトリックボート」は、「したがって、政治家、司法省も見る」と述べている。

 カトリックボートの広報担当、ジョシュア・マーサー氏は、「米国民は、行動しない司法省にうんざりしている。この広告が発するメッセージは重要だ。議員らに、カトリック教会に対する悪意に満ちた暴力に対策を講じるよう求めている」と述べた。

 カトリックボートに詳しい筋によると、5月2日に「ロー対ウェイド判決」を覆す最高裁判事の意見書草案がリークされて以降、少なくとも69の教会、64のプロライフ妊娠センターが破壊行為や放火の被害に遭っている。

 カトリックボートのメディア向け発表によると、プロチョイスの活動家らはこれらの攻撃について、オンラインでの匿名メッセージや建物への落書きで犯行を主張しているが、「これらの攻撃で誰1人として逮捕されておらず、バイデン政権の司法省は誰1人として訴追していない」。

 攻撃は、落書きや、窓を割ったり、像の首を切り落としたり、放火、銃撃などさまざまだ。

 カトリックボートのブライアン・バーチ会長は、「普通の米国民がおびえながら生活している。バイデン政権は、教会とプロライフ(中絶反対派)施設を攻撃している人々を優先的に捜査したり、訴追したりしていない」と述べた。

 バイデン氏は、ロー判決を覆した6月24日の判決を受けて、「法廷にとって、この国にとって悲しむべき日」と述べる一方で、教会への攻撃には触れることなく、活動家らに「平和的に抗議」するよう呼び掛けた。ホワイトハウスの報道官は、FOXニュースで、大統領は「これらの攻撃を非難している」と主張した。

 連邦捜査局(FBI)は6月17日に声明を出し、上下両院の共和党議員、プロライフ団体による連邦政府への要求が高まったことを受けて、捜査が進められていると主張した。

 「FBIは、全米の妊娠センター、宗教施設に対する一連の攻撃、脅迫を捜査している。すべての脅威を深刻にとらえ、警察と密接に連携しており、地域社会を守るために警戒を続ける」

 メリーランド州モントゴメリー郡の警察は先月、ベセスダの同じ通りの複数の教会で起きた放火と破壊行為との関連で、少年裁判所に氏名を明らかにせずに1人の若者を告発した。襲撃された教会のうち二つはプロテスタント、一つはカトリックだった。

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