不法移民殺到の責任

(2022年12月29日)

ジョー・バイデンの移民法に関する意思決定に関するイラスト(Greg Groesch/The Washington Timesによる)

Biden and his `progressives’ responsible for the illegal immigration inundation

 米国はにっちもさっちもいかない状態にある。南部国境を越える不法移民の流れは絶えることなく、米国民の愛国心を洗い流してしまいそうな勢いだ。これは、合衆国を維持しようと一生懸命な愛国者よりも、むしろ、それを変革することに夢中な「進歩主義者」にリーダーシップを渡してしまったことの必然的な結果である。

 コロナ禍の下で、移民を追放する緊急権限を、連邦政府に付与したトランプ時代の規則「タイトル42」は、裁判所によって12月21日が有効期限とされてきた。バイデン政権の司法省は、その裁判所の判決に異議を唱えないことを選択したが、共和党主導の19州は、最高裁判所に上訴して、「タイトル42」の終了は、人々に取り返しのつかない損害をもたらすだろうと主張した。

 米政府の法的手続きは、国境での抑止力としては無力であることが露呈しようとしている。制限(不法移民の即時退去処分)が解除されるというニュースが伝えられているため、越境可能な日数を指折り数えて、すでに何万人もの亡命希望者がメキシコに引き寄せられている。トニー・ゴンザレス下院議員(共和、テキサス州)はFOXニュースで、「国境の向こうでは、移民が5万人以上待っていると役人らから聞いている」と語った。最初に殺到が起きた後、連日、18万人もの人が、米国へ不法入国することになろうと予想されている。

 遅かれ早かれ、その数は記録を塗り替える可能性がある。2022年会計年度が終わった9月30日時点で、南部国境で合計276万件の不法越境があり、2021年の172万件をもすでに上回った。

 その間ずっと、上はバイデン氏からずっと下の政府職員まで、国境は安全だと主張していた。バイデン氏は、「国境警備」は、許可されていない侵入を防ぐのは武装警備員の職務とは言っていない。交通渋滞を整理して、移民の流れをスムーズなものに戻す交通警官の仕事みたいなものだと説明している。

 米国民がバイデン氏の「国境警備」に不信感を持っていることは驚くには当たらない。バイデン政権は、警察が米国市民を犯罪から守るとか、新型コロナワクチンによってウイルスから守られると約束したが、国民はそのどれも信じてはいないからだ。

 ゾグビー社が中間選挙の有権者を対象に実施した出口調査によると、バイデン氏の政策が、「大量の不法移民を助長する」と考える人は55%、そう思わない人はわずか11%だった。有権者は62%対32%で、「国境を守り、不法滞在者を排除するための強力な行動」を支持した。

 米国民は、よりよい生活を求める人間の衝動を悪く思ったりはしない。しかしながら、彼らは、勤勉な米国人から繁栄を剥奪する違法な手段を通じて、向上を達成しようとする試みを甘受できない。

 また、米国民は、米国の治安当局者がいるにもかかわらず、将来の移民をこっそりと執拗に招き寄せたバイデン大統領を許すことはできない。移民の氾濫に、愛国者が最終的に責任を持たせるべき相手は、バイデン氏と彼の仲間の「進歩主義者」だ。

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