民主党、AIが差別助長、規制法案を提出

(2023年9月25日)

2023年3月21日、ボストンで、ChatGPTの出力を表示するコンピューター画面の前で、携帯電話に表示されたOpenAIのロゴ。急速に進化する人工知能技術への対応を急ぐ州議会議員たちは、民間部門に規制を課す前に、まず自分たちの州政府に注目することが多い。議員たちは、差別やその他の被害から有権者を守りつつ、医療、科学、ビジネス、教育などにおける最先端の進歩を妨げない方法を模索している。(AP Photo/Michael Dwyer, File)

By Ryan Lovelace – The Washington Times – Friday, September 22, 2023

 民主党の上院議員十数人が、新たな人工知能(AI)規制「2023年アルゴリズム説明責任法案」を提出した。雇用、教育、住宅などを巡る判断に影響を及ぼす自動化ツールによって生じうる差別を抑制することを目的としている。

 法案によって、連邦取引委員会(FTC)はAI規制の策定を義務付けられ、規制を執行するための75人の職員採用に必要な予算が充当される。

 法案の筆頭提案者であるロン・ワイデン(民主、オレゴン州)、コリー・ブッカー(民主、ニュージャージー州)両上院議員は、AIツールによってすでに教育、雇用、医療、住居に関する判断を巡って差別が生じていると指摘した。

 ワイデン氏は「法案によって、これらのシステムを公開し、重要な決定を担う人工知能が実際に機能し、どこに住み、どこの教会に行き、肌の色が何かを基に偏見を助長させることのないように、継続的に試験を行うことを義務付ける」と語った。

 ブッカー氏は、自動化されたツールによって、病院で黒人患者が抱える問題が過小評価され、女性やマイノリティーが雇用で差別されていると訴えた。

 この上院議員らは、既存の差別撤廃政策でこの問題に対処するのではなく、FTCにこの問題に取り組ませようとしている。上院議員によると、法案は、企業がAIを業務に適用した場合の影響を評価することを義務付け、その評価に関する規則を作るようFTCに命じるものだという。

 法案の共同提案者エリザベス・ウォーレン上院議員(民主、マサチューセッツ州)は、「この法案は、アルゴリズムの影響に関する透明性の確保に役立ち、FTCに消費者保護を強化する権限を与える」と述べた。

 共和党議員らはFTCを信用しておらず、一部の共和党議員は、AIを規制する新たな法律を作ることに疑問を呈している。

 今月初め、テッド・クルーズ上院議員(共和、テキサス州)はFTCのリナ・カーン委員長に書簡を送り、差別や偽情報の問題に対処するためにAI規制を強化するFTCの方針に懸念を表明した。

 クルーズ氏はその後、議員やバイデン政権がAIの問題を大げさに宣伝し、連邦規制を強化しようとしていると述べた。

 上院商業委員に所属するクルーズ氏は同委の委員らに、AIに関して議会が恐れなくてはならないのは議会そのものだと語った。

 クルーズ氏は文書で、「私たちが直面している最大の存亡の危機は、私たち自身だ。現時点では、議会はAIについてほとんど理解していない」と警告した。

 クルーズ氏は、米国は欧州のような強力な規制案の真似をすべきでないと主張、「規制を課す前にいったん立ち止まる」よう呼び掛けた。

 だが、バイデン大統領は立ち止まる気はないようだ。国土安保省サイバー・インフラ安全局(CISA)のジェン・イースタリー局長によると、ホワイトハウスは、バイデン氏が年内に署名できるよう、AIを巡る懸念に対処するための大統領令を準備している。

 バイデン政権は、議会がAIに焦点を当てた新法に合意する前に、AIを取り締まる構えだ。チャールズ・シューマー上院院内総務(共和)は、ケビン・マッカーシー下院議長(共和)とAI法案について話し合ったが、成立を急がないよう警告した。

 民主党が上院に提出したアルゴリズムに焦点を当てたAI法案と対になる法案が、イベット・クラーク下院議員(民主、ニューヨーク州)によって提出された。アルゴリズム説明責任法案は昨年も提出されたが、可決されていない。

ワシントンD.C.にあるジョージ・ワシントン大学のキャンパスにあるジョージ・ワシントンの像。写真提供:Roman Babakin(Shutterstock経由)。

ジョージ・ワシントン大医学部、入学選考で違法な差別 司法省が指摘

(2026年09月03日)
2026年6月30日、マサチューセッツ州ローウェルの野球場と住宅街を見下ろすように、マークリー・グループが建設したデータセンターがそびえ立っている。(AP通信/マット・オブライエン撮影)

中国ボットがデータセンター建設反対へ影響工作 Xが指摘

(2026年09月02日)
2026年5月1日、ニューヨークのワシントン・スクエア・パークで行われたメーデー集会で演説するニューヨーク市長ゾーラン・マムダニ氏。(AP通信/岩村由紀撮影)

極左「シャンパン社会主義」 反資本主義運動を主導する富裕層出身者ら

(2026年09月01日)
米議員や保護者団体は26日のSNS大手メタ(旧フェイスブック)との画期的な和解を歓迎する一方、子供をインターネット上の被害から守るため、議会はなお連邦基準を制定する必要があると訴えた。

メタ、子供のSNS依存対策で和解、最大171億ドル 州が提訴

(2026年08月29日)
陸軍が重要な任務にロボットや自律システムを活用する際に、どのような考え方が適切でしょうか?(写真提供:TSViPhoto、Shutterstock経由)

国防総省の「AIファースト」に障壁 専門家が警告

(2026年08月26日)
NASAが提供した映像からのこの画像は、2026年4月6日(月)、アルテミスIIミッションの宇宙飛行士たちが人類史上地球から最も遠い距離に到達した後、オリオン宇宙船の外部カメラから撮影された月の様子を捉えたものです。(NASA提供、AP通信経由)

トランプ氏、宇宙開発で新指針 年間1000機打ち上げ目指す

(2026年08月25日)
2023年3月21日、ボストンにて、ChatGPTの出力画面が表示されたコンピュータ画面の前に置かれた携帯電話に、OpenAIのロゴが表示されている。(AP通信/マイケル・ドワイヤー撮影、資料写真)

米調査、国民の大半がAIを利用する一方で不信感も

(2026年08月20日)
2019年7月15日、ワシントンD.C.のホワイトハウス南庭で行われた「メイド・イン・アメリカ」展示会で、高高度防衛ミサイル防衛システム(THAAD)が展示された。(AP通信/アレックス・ブランドン撮影)

米陸軍司令官「技術革新は戦闘の一部」 ウクライナとイランから教訓

(2026年08月18日)
2025年8月22日(金)、テキサス州オースティンの州議会議事堂で、トランスジェンダーのトイレ使用を禁止する法案に反対する抗議者たちが女性用トイレを占拠した。(AP通信/エリック・ゲイ撮影)

民主党、トランスジェンダー政策の復活へ新戦略

(2026年08月17日)
州選出の上院少数党院内総務チャック・シューマー議員(民主党)が、2026年7月21日火曜日、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂で行われた定例政策昼食会後、記者団に語った。(AP通信/アリソン・ロバート撮影)

シューマー氏、上院多数派院内総務の奪還へ左派の取り込みが不可欠

(2026年08月13日)
→その他のニュース