トランス女子の対戦認める USAボクシングが新指針

(2024年1月2日)

2016年4月29日金曜日、スペインのマドリードにあるボクシング・ジム「エル・ラヨ」で、ボクシング・グローブがリングに置かれ、ボクサーたちがトレーニングに励んでいる。(AP Photo/Francisco Seco, File)

By Valerie Richardson – The Washington Times – Saturday, December 30, 2023

 「USAボクシング」は2024年1月1日から、男性として生まれ、女性としての性自認を持つ選手を女子の試合で戦わせることを決めたが、それについて強い非難を受けている。

 全米を統括するUSAボクシングは、2024年のルールブックにトランスジェンダーに関する指針を追加し、性自認が女性であることを宣言し、テストステロン(男性ホルモン)を一定の基準値以下に保ち、「性別適合(性転換)手術」を受けていることを条件に、18歳以上の生物学的男性が女性と対戦することを認めた。

 新指針は23年12月29日に発表されたが、どのような手術が必要となるのか、詳細は明らかにされていない。

 男性から女性へのトランスジェンダーのうち、性器の切除を伴う「ボトムサージェリー」と呼ばれる手術を受けるのはごく一部であり、USAボクシングの新たな資格基準は、トランス選手の大半を女子のリングから排除する可能性が高い。

 USAボクシングは声明で「この指針の目的は、すべてのボクサーに公平性と安全性を提供することにある」と述べている。

 それでも、男女別学や女子スポーツの擁護者らは、いかなる条件下であっても、男性生まれのボクサーを女性と対戦させるルールは、女性選手を深刻な身体的危険にさらすものだと批判している。

 「米国を憂慮する女性の会」(CWA)の広報担当者メイシー・ペティ氏はX(旧ツイッター)に「USAボクシングは、カメラや照明の下で、ファンの声援を受けながら、男性が女性を殴ることを許可している」と投稿した。

 保守派コメンテーターのダナ・ローシュ氏は、「彼らは女性のコスプレをした男たちがリングの上で女性を殴り殺すことを奨励しようとしている。私の家ではもう@USAボクシングの試合は見ない」と訴えた。

 USAボクシングは、国際オリンピック委員会(IOC)が2021年11月、各スポーツの世界統括団体がトランスジェンダーに関する方針を決定するよう求める判断を下したことを受け、この指針を策定したと述べた。

 USAボクシングは「これは、各スポーツの国際的な連盟が出場資格を決定することを意味する。ボクシングの国際連盟はトランスジェンダーの資格を決定しておらず、ボクシングは格闘技とみなされているため、USAボクシングは、すべてのボクサーの安全とすべてのボクサー間の公正な競争の確保を最優先の目的としている」と主張している。

 今回発表されたルールでは、18歳未満のボクサーは出生時の性別で出場することが義務付けられている。18歳になると、男性から女性へのトランスジェンダー選手は手術を受け、手術後最低4年間、四半期ごとにホルモン検査の結果をUSAボクシングに提出する必要がある。

 加えて、選手は少なくとも試合前の4年間、テストステロン値を1リットル当たり5ナノモル以下に保たなければならない。

 指針は「これらの条件が順守されているかどうかは、選手の費用負担による検査によって監視する。順守されていない場合、その選手の女子競技会への出場資格は1年間停止される。テストステロン値の再検査が必要となる」としている。

 女性から男性に転換したボクサーは、性自認が男性であることを宣言し、性別適合手術を受け、その後4年間、ホルモン検査を受ける必要がある。また、競技の4年以上前からテストステロン値を1リットル当たり10ナノモル超に保つ必要がある。

 ニュースサイト「Reduxx」によると、カナダのアマチュアボクサー、カティア・ビソネットさんは11月、ケベック州での選手権で、対戦相手のマヤ・ウォームズリーさんが男性から女性へのトランスジェンダーであることを試合1時間前に知り、試合を辞退した。

 ビソネットさんは、2020年のユタ大学の研究を引用し、体重を調整した後でも、男性のパンチは女性のパンチより163%強いことを示した。

 不戦勝のウォームズリーさんは声明で、「私やコーチ、ケベック・オリンピック・ボクシング連盟に行かず、メディアに出た」とビソネットさんを批判。

 「このような行為は、アスリートを排除したり、伝聞に基づいて個人攻撃を受けたりするリスクにさらすことになる」と主張している。

国防総省、保守メディアにワークスペース割り当て NYタイムズなどは退去

(2025年02月03日)

パナマ運河は中国の侵略に対して「脆弱」 米国は先制可能

(2025年02月02日)

トランプ氏勝利がスポーツ界にも波紋 保守系メディア「アウトキック」

(2025年01月30日)

「オハイオ」はダサい? TikTokが増幅する若者言葉

(2025年01月29日)

グラム議員、議会襲撃恩赦は「誤ったシグナル」

(2025年01月28日)

トランプ政権、学校から「性的図書」撤去開始 前政権から転換

(2025年01月27日)

「言葉ではなく行動」トランプ氏が復帰

(2025年01月26日)

大統領就任式、首都に押し寄せた「トランプ連合」

(2025年01月23日)

トランプ大統領就任式に中国副主席 副大統領、マスク氏らと会談

(2025年01月22日)

不正受給撲滅で赤字軽減へ

(2025年01月21日)
→その他のニュース